日本代表FW・本田圭佑所属のACミランが混乱に陥っている。昨シーズン、名門らしからぬ10位という結果に終わっていたミラン。

フィリッポ・インザーギ前監督(現ラツィオ)を解任し、今シーズンからシニシャ・ミハイロビッチが監督を務めていた。

 ミハイロビッチは、前半戦こそ苦戦を強いられるも徐々に立て直し、一時はチャンピオンズリーグ出場権に手が届く位置にまでチームを押し上げた。しかし、2月末にFWのエムバイェ・ニアンが不運な自動車事故によってケガを負い、再び失速。ミハイロビッチは、今月9日に解任され、その後釜にはクリスティアン・ブロッキが就任していた。しかし、就任してわずか2週間のブロッキに、すでに解任のウワサがあるという。

「ブロッキは先日の最下位ベローナに負けた後『自分に与えられたチャンスは40日間』という発言を残しました。
そもそもチャンスが40日間しかなかったんですよ。しかも、ブロッキに課された任務はチームを立て直すことだけじゃないんです。オーナーであるシルヴィオ・ベルルスコーニ(元イタリア首相)の大好きな4-3-1-2のフォーメーションで、特定の選手を使用しなければならないんですよ。ちなみに、前任のミハイロビッチが解任された理由は、ベルルスコーニが好きじゃないサッカーをしたからです。精神構造が子どもなんですよ」(スポーツライター)

 騒動は、これだけでは終わらない。ミランは、ブロッキ監督の後任に、とんでもない男を招へいするという。


「驚くことに、前監督のミハイロビッチが第一候補になっているんです。解任されて1カ月足らずでですよ。就任して1カ月でクビだけならまだわかりますが、呼び戻すのはありえないですよ。さすがの本田もあきれてしまったのか、今シーズンいっぱいで退団の合意がなされたと複数の現地メディアが報じています。日本のファンも『早く出て行ったほうがいい!』『ミランなんかに構ってる場合じゃない!』『さすがの本田さんも心が折れたか?』と、怒っている様子です」(同)

 合意の報道があったとはいえ、本田の契約はあと1年残っている。違約金、つまり移籍金を払ってくれるクラブが見つからない限り、退団はまず実現しない。
しかし、本田の人気やスポンサーの関係を考えると、移籍金を払ってでも獲得したいクラブは現れるだろう。ミラン本田も、もう少しで見納めになりそうだ。
(文=沢野奈津夫)