アーティストとしてだけでなく、女優としてもキャリアを重ねるmiwa。
今回、坂口健太郎とのW主演を務める映画『君と100回目の恋』の公開に先立ち、miwaに映画にまつわるインタビューを行なった。

同名の主題歌も唄う彼女が、主人公・葵海に込めた思いとは…。
miwa「男の子に一途に思われるって幸せだなって思いました(...の画像はこちら >>
写真を拡大青春の疑似体験と初挑戦
歌姫の一途男子への想い

愛する葵海(あおい)の運命を変えるために人生をやり直し続けた陸と、陸の一回の未来を守るために運命を捧げた葵海――miwaが坂口健太郎とのW主演で初主演を飾る今作は、今の邦画に珍しい完全オリジナル脚本の純愛物語だ。

miwa 葵海ちゃんはキャロル・キングやユーミンさん(松任谷由実)やシェリル・クロウに憧れて、作詞作曲もしている女の子。私自身と共通する部分が多く、音楽が映画の大きな役割を果たしていたので、お話を頂いたときに、ぜひ出演させていただきたいと思いました。

といっても本職はシンガーソングライターの彼女。東京でリハーサルを重ね臨んだロケ地・岡山の撮影は「不安でいっぱい」だったが、出演者、スタッフ、地元の方に囲まれ最高のものになったそう。

miwa 1カ月間、一度も自宅に戻れず早寝早起きの生活だったんですが、もう皆さん本当に明るく面白くて。ほぼ初めましての方々で、撮影もタイトでしたが、大家族みたいで。東京に帰ってきてから逆にホームシックになっちゃいました(笑)。

 ビーチバレーをしたりバンドを組んだり、合間には地元のイオンや映画館に行ったり…。大学一年でデビューし、「音楽と勉強の両立で精いっぱいだった」という彼女にとって大切な時間になった様子。

miwa サークルに入ったこともないし、バンドを組むのも初。

私の作った曲をみんなで猛練習して、上達を喜んで…。何か青春のやり直しをさせてもらっている感覚でした。

 クランクアップの瞬間、この作品が自分の人生の中で、初めての武道館、紅白歌合戦と並ぶ大きなターニングポイントになると感じたという彼女。miwaではなく、葵海の目線で曲を書いたのも初だ。

miwa 普通の大学生が大好きな幼なじみの男の子・陸(坂口)を思って書く…。歌詞の一つひとつが葵海ちゃんから陸へのメッセージなので、音楽が台詞のようで。

仕上がりを観たときは途中から普通の観客のように入り込んでしまいました。本当に監督に感謝というか、ただでさえ感動できた脚本に音がついて、岡山の景色があって、キャストの皆さんが実際に動いていて…。男の子に一途に思われるって幸せだなって思いました(笑)。

 陸の秘密を知った葵海の決断。それは幸せなのか、それとも…?

miwa 生きていく上で何を喜びとするかは人それぞれですけど、間違いなく幸せだと思える時間が私にもあります。でもそれは夢が叶った瞬間じゃなく、叶うまでの時間と人間関係の積み重ねだってことにデビュー後に私も気が付きました。

あらためて、音楽を作って届ける意味を純粋に表現できたと思うし、きっと観てくれた方も今この瞬間の幸せこそが人生だって噛みしめられるんじゃないかと思います。

 

Profile
miwa

1990年6月15日生まれ、東京都出身。2010年「donʼt cry anymore」でデビュー、2013年NHK紅白歌合戦に初出場。2015年には女性アーティストとして初の武道館弾き語り2DAYSを成功させた。同年、映画『マエストロ!』のヒロインで演技初挑戦。今作が映画2作目となる。