下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!


 朝鮮半島情勢が緊迫する中、作家・百田尚樹のTwitterがすごい。

これまで勇ましい限りの言動をしてきたのに、うろたえて“国内の敵”にテロ宣言をしたり、自分の家族を国外に逃したいと吐露したり。で、結局は自分と家族か、という感想しか持てなかった。

第361回(4/13~18発売号より)
1位「木村拓哉 『無限の住人』露出過多で『ネタバレ』『評価3点』ぶった斬られた!」(「週刊女性」5月2日号)
2位「女性自身」表紙&グラビア「木村拓也×杉咲花対談」/記事「高橋來くん 超自然体感性育てた『大声精神修行』と『米国式ハグ』」(「女性自身」5月2日号)
3位「ピース綾部 苦手な“アレ”でビッグになった夜」(「週刊女性」5月2日号)

 かなり意地悪な記事だ、「週刊女性」(笑)。主人公は我らが木村拓也。絶賛売り出し中である。もちろん天下の国民的アイドルに“売り出し中”という言葉はどうかと思うが、しかし現状はそう見える。
ドラマ『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)に続き、映画『無限の住人』での怒涛のパブ宣伝で露出しまくりなのだから。そんな現状を「週女」ではこう紹介されている。

「今回のように木村さんほどの大物が熊本、広島、新潟、仙台など普段なら対象外の地方都市部を回ることはないでしょう。さらに、それぞれのローカル局の独占インタビューにも応じるサービスぶり」(映画配給会社関係者)

 さらに記事では、映画雑誌の表紙は軒並み“キムタク表紙”であり、これまでは難しかった独占取材も表紙込みならOK! という出血大サービスぶりを伝えるのだが、もちろんジャニーズキラー「週女」ならではの皮肉混じり。さらに意地悪なのが、こうしたキムタクの露出ぶりを目一杯紹介しながら、それが逆効果だと指摘しているところだろう。

「宣伝で予告編や出演者インタビューを何度も見せられる。
話題になるほど、お客はもう映画を見なくてもいい気分になるおそれがあります」(映画雑誌編集者)

 確かにそうだけど、そんなにはっきり言わなくても(苦笑)。そして「週女」はさらに突っ込んだ。“ネタバレ”を危惧するふりをしながら、決して言ってはならない“映画のある問題”について言及しているのだから。

 それについては、ぜひ記事を読んでほしいが、これほどコケにされる“SMAP”亡き後のキムタクって……。

 そして、「週女」が皮肉混じりで指摘した通りの、キムタク礼讃キャンペーンに加担しているのが、同日発売の「女性自身」だ。

 表紙がキムタク、さらにトップグラビアでも『無限の住人』で共演している杉咲花との対談企画を持ってきた。
もちろんキムタクを持ち上げまくり、大絶賛だ。

 “撮影現場で全身全霊でぶつかり合った”“信頼し合っているもの同士の空気!”

 そんなリードで始まる対談には、キムタクと杉咲のツーショット写真が7枚も。しかもそのひとつでは、キムタクが杉咲の方に手を回し――。大サービスである。

 だが驚いたのは、さらにキムタク関連記事が存在したこと。それがNHK朝ドラ『ひよっこ』の特集だ。
もちろん『ひよっこ』に、キムタクは出演していない。でも関係があったんですよね。それがヒロイン・有村架純の弟役で子役の高橋來くん。そう、來くんはキムタクドラマ『アイムホーム』(テレビ朝日系)に出ていたのです。だから「自身」では、來くんの天才子役ぶりや、母親の子育てぶりをクローズアップしながら、『アイムホーム』での來くんとキムタクの撮影エピソードを美談仕立てで紹介しているのだ。タイトルにも“木村拓也もベタ褒め!”と挿入し、さらに『アイムホーム』の時と思われる写真(來くんがキムタクの膝の上に座っている微笑ましいカット)まで掲載した。


 手が込んだ、キムタク祭りの「自身」。親ジャニーズ、反ジャニーズのコントラストを見事見せつけた今週の女性週刊誌2誌だった。

“(アメリカに)行く行く詐欺”“相方格差で逃避”なんて揶揄されているピース・綾部祐二。しかし、この記事を読んで応援したくなった。

 綾部と芸人仲間の壮行会。しかし店の外には怪しい車が。
マスコミか!? だが、綾部は“サービスしよう”と又吉直樹と腕を組んで店を出たという。いい奴だ。しかも、その後のエピソードもいい。いつまでたっても、写真や記事がどの週刊誌にも載らなかったんだって。