『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)の元アシスタントで、2015年4月に局アナからフリーに転向した川田裕美アナ(33)が、気が付いたらすっかり売れっ子となったようだ。

 川田アナは、この4月から、NHK総合『バナナ ゼロミュージック』(土曜午後10時20分~)のMCに起用されたばかりだが、18日放送回より、妊娠のため番組を卒業した赤江珠緒アナの後任として、TBS系『この差って何ですか?』(火曜午後7時~)のMCに抜擢を受けたのだ。

これで、川田アナは関西ローカルを含め、テレビ7本、ラジオ2本のレギュラー番組を抱えることになった。

 ローカル局・読売テレビに籍を置き、2011年4月から15年2月までの約4年間、『ミヤネ屋』で、宮根誠司アナのアシスタントを務めたことで、全国区の知名度はあった川田アナだが、フリー転向当初は決して、順調とはいえなかった。

 獲得できたレギュラーは、局アナ時代から出演していた『すもももももも!ピーチCAFE』(読売テレビ)と、TOKYO FMの『Orico presents FIELD OF DREAMS』の2本のみ。後はバラエティ番組に単発で呼ばれることはあっても、なかなかレギュラーが増えない苦しい時期が続いた。

 流れが変わったのは昨夏から。まずは昨年6月、FM OSAKA『Love in Action』のパーソナリティに就任。
同7月には、産休に入った八木早希アナの代役として、関西テレビ『胸いっぱいサミット!』(土曜午後0時~)の進行役に起用され、八木アナが復帰後も隔週レギュラーを維持。

 同8月からは、レギュラー番組に昇格した『好きか嫌いか言う時間』(TBS系/月曜午後9時53分~)のMCに抜擢された。

 さらに、同9月からレギュラー化された『1周回って知らない話』(水曜午後7時~)のアシスタントに起用され、フリー転向後、初めてゴールデン帯の全国ネット番組のレギュラーをゲットした。同10月からは、日本テレビ系『輝きYELL!』(土曜午後9時54分~)で、ナレーションの仕事も入った。この4月からレギュラーが2番組も増え、いつの間にか売れっ子フリーアナへと躍進を遂げた。

「フリーに転向した当初は、全国的に顔が知られているとはいえ、東京進出は冒険とも思われました。
というのは、関西ローカル局出身で、ルックスもそれほど秀でていませんし、決して若くもなかったからです。しかし、『ミヤネ屋』時代、宮根が振ってくる台本にないアドリブへの対応で、鍛えられたのでしょう。それが生きているのか、仕切り能力にたけていますし、臨機応変。嫌みのないキャラクターが功を奏し、万人に愛されるタイプで、何といってもギャラが高いわけでもないので、使い勝手がいいのです。知名度があっても、三十路過ぎて、いまだ“ぶりっ子キャラ”を貫いて、女性を中心にアンチの多い田中みな実より、各局としては、よっぽど使いやすいのでしょう」(芸能関係者)

 40代ながら、『第13回好きな女性アナウンサーランキング』(昨年12月発表=オリコン調査)で6位に食い込んでいた人気アナである赤江アナの後任は、プレッシャーがかかるところだが、業界内での評価を高めている川田アナだけに、視聴者のハートをうまくつかむに違いない。
(文=田中七男)