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村田沙耶香インタビュー「バイトは週3日、週末はダメ人間です」 #2

2017年8月21日 17時00分 (2017年8月22日 17時01分 更新)

(#1より続く)


■芥川賞作家との出会い

――再び小説が書けるようになったきっかけは?



村田 大学2年生の時に本屋で「小説の書き方」が分かる本はないかと探していたら、『書く人はここで躓く!』というタイトルが目に止まったんです。この本を書かれた芥川賞作家の宮原昭夫先生が、横浜の教室で教えていらっしゃると知り、すぐに学校に申し込みました。


――印象に残っている宮原先生の言葉はありますか?


村田 「小説家は楽譜を書いていて、読者はその楽譜を演奏してくれる演奏家だ」という言葉です。読者は作家よりも上にいるものだと考えて、上に向かって書かなくてはいけない。決して読者を下に見てはいけない、と。そうでないと小説が下品になる。とても印象的で、大切にしている言葉です。宮原先生のお陰でまた小説が書けるようになり、文学学校に入って2作目に書いた小説『授乳』で、群像新人文学賞を頂きました。実はこのときまでは、親に小説を書いていることは内緒でした。どうも恥ずかしくて……。


 ただ『授乳』では、母親と関係の良くない女の子を主人公に描いたので、心配させたらいけないと思い、母にだけ「こういう作品でデビューしたけど、お母さんのことを書いたわけではないよ」と伝えました。あと「お父さんとお兄ちゃんには言わないで」とも。父と兄にいつバレたのか正確には分からないのですが、あるとき父が酔っ払って「実は知ってるんだ」と、逆にカミングアウトされてしまった。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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