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オカンといっしょ #6 Gold(後篇)「中卒って、スーパーの半額シールを人間そのものに貼られるみたい」

2017年10月6日 17時00分 (2017年10月7日 16時41分 更新)

「人間関係不得意」で、さみしさも、情熱も、性欲も、すべてを笑いにぶつけて生きてきた伝説のハガキ職人ツチヤタカユキ。これは彼の初めての小説である。


 


 彼は、父の顔を知らない。気がついたら、オカンとふたり。とんでもなく美人で、すぐ新作(新しい男)を連れてくる、オカン。「別に、二人のままで、ええやんけ!」切なさを振り切るように、子どもの頃からひたすら「笑い」を摂取し、ネタにして、投稿してきた人生。いまなお抜けられない暗路を行くツチヤタカユキの、赤裸々な記録。今回は、 前回 に続き高校生篇です。


◆ ◆ ◆


「せや! お前、原付の免許取った?」


「取ってへん」


「何や。この前、原付パクったから売ったろうと思ったのに」


「パクった? あんなデカイもん、パクれんの?」


「めっちゃ簡単やで?」


「そんなんしとったら、捕まんで?」


「せやけど、……金がいるねん」


「ガキ産むのって、そんな金かかんの?」


「せやで。産むのもかかるし、堕ろすのもアホ程かかりよるねん」


 その間もずっとヘヴンは医者からもらった痛み止めの薬みたいな感じでマリファナを吸っていた。その姿はまるでどっかが痛んでいて、それをやる事で、その痛みを和らげているみたいに見えた。


「俺の姉ちゃん、妊娠した時さ、相手に逃げられたから、堕ろす金稼ぐために風俗で働いとってん……」


 その時、ヘヴンは僕の顔をチラ見した後、言った。


「なんじゃ、その顔? 引くなや」


「引いてへんし」


「こんなん、ようある話や」


「姉ちゃん、今はどうしてるん?」


「ガキ3人おるで? 結婚しとらんけどな」


「結婚してへんの?」


「そっちの方がええみたいやな。

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