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シェイクスピアの名作公演を巡る騒動を描く『奈落のシャイロック』――今夜も劇場へ

2017年10月6日 17時00分 (2017年10月7日 16時41分 更新)

 かつて堤春恵の『仮名手本ハムレット』『築地ホテル館炎上』などを観てきた。西洋演劇導入の時期を描いている。その堤の六年振りの新作『奈落のシャイロック』を名取事務所が公演する。芝居は、明治40年、二代目市川左団次(千賀功嗣)と松居松葉(吉野悠我)が帰国する船上で始まり、二人は日本で西洋演劇を行なうことに大いなる情熱を燃やしている。翌年、左団次が座主を務める明治座で『ヴェニスの商人』を公演すると、妨害が入り、左団次らは舞台の奈落に避難。


 ポーシャを演じるのは旭梅(森尾舞)。森尾は、最近でも『屠殺人ブッチャー』や『ベルリンの東』で迫力ある演技を見せた。登場人物は全て実在した人々であり、市川九女八(新井純)も見どころ。70年代後半に観た『阿部定の犬』で日傘をさした粋な和服姿の新井が記憶に鮮明だ。こうした女優たちが坪内逍遥の翻訳を語る部分も圧巻。


INFORMATION

名取事務所『奈落のシャイロック』
堤春恵作、小笠原響演出 10月13日~22日、東京・下北沢 小劇場B1にて
http://www.nato.jp/topics.html#topi_1


(結城 雅秀)


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