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喘息治療薬「テオフィリン」が招く急性中毒症~生命に危険が及ぶ大量服用のケース

2017年9月18日 14時00分 (2017年9月28日 07時47分 更新)

テオフィリンは気管支の筋肉を弛緩させることによって、きわめて強力な気管支の内腔を拡張させるため、特に喘息発作時に有用である(depositphotos.com)

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 現在も喘息治療薬として広く用いられている「テオフィリン」は、「カフェイン」と同様、「キサンチン誘導体」に分類され、両者の化学構造式はきわめて類似している。

 テオフィリンは気管支の筋肉を弛緩させることによって、きわめて強力な気管支の内腔を拡張させるため、特に喘息発作時に有用である。日本での代表的商品では「テオドール」が広く行きわたっている。

 以下、私が数年前に経験した、自殺目的で致死量以上のテオフィリン製剤を服用した症例について紹介する。

気管支喘息で治療中の患者がテオフィリン製剤を大量服用

 28歳女性。10年間ほど気管支喘息や統合失調症を患い、かかりつけ医院でテオフィリンや向精神薬などによる薬物治療を受けていた。

 ある日、自宅にて、かかりつけ医院で処方されていたテオドール(200mg/錠)200錠を服用して自殺企図した。向精神薬は服用しなかった。数時間後悪心、嘔吐、頭痛、腹痛、下痢、動悸を認め、さらに全身の筋肉がピクピクし、四肢のしびれ感を訴えた。

 服用後、約7時間して夫が帰宅し、妻の異常に気づいた。救急車を要請し、服用後9時間10分経過して、病院に搬送された。意識レベルはやや混濁しており、血圧は82/42 mmHgと低下、脈拍は158/分と著明に増加し、心室性不整脈を認めた。

 患者自らテオフィリン製剤を大量服用して、自殺企図したことを告白。急性テオフィリン中毒を疑い、ただちに同剤の血中濃度を検査した。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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