LDOレギュレータの機能と仕様 - システム全体にどう影響するのか

2012年2月10日 08時11分
今日の電子デバイスが複雑さを増すにつれて、各種の安定化電源の必要性が増大し続けています。

また、バッテリ駆動型の電子機器はバッテリから供給される電圧と電流の制約が厳しく、何種類もの安定化電源を供給する事はさらに困難です。

LDO(Low Dropout)レギュレータは、バッテリ駆動型の電子機器をはじめ幅広いアプリケーションで一般的に使われています。

しかし、機器を設計する際はLDOの機能と仕様、これらの仕様がシステム全体にどのように影響するかを正しく理解しておく必要があります。

LDOは電圧制御電流源を使って一定の出力電圧を生成します。

LDOはバンドギャップリファレンス、アンプ、パストランジスタ、フィードバックネットワークで構成されます(図1)。

パストランジスタは、出力電圧を安定化するための可変抵抗として動作します。

パストランジスタには、通常、NチャネルまたはPチャネルFETを使用します。

この出力電圧をバンドギャップリファレンスと比較し、2つの入力電圧が等しくなるようにアンプがパス トランジスタを駆動します。

LDOアーキテクチャは抵抗成分を調整して一定の出力電圧を得るアーキテクチャであるため、LDO(そしてあらゆるリニアレギュレータ)は入力電圧より低い出力電圧しか生成できません。

安定化した出力電圧を維持するために必要な最小の入出力電圧差をドロップアウト電圧と呼びます。

LDOはパス素子として1つのFETトランジスタしか使わないため、他のトポロジのリニアレギュレータよりもドロップアウト電圧が低く、これが低ドロップアウト(LDO)レギュレータの名前の由来です。

LDOを使ってバッテリ電圧を安定化するバッテリ駆動型のアプリケーションでは、ドロップアウト電圧はきわめて重要な仕様です。

例えば、1セルのリチウムイオン(Li-Ion)バッテリで駆動するアプリケーションを考えてみます。

Li-Ionセルの開回路電圧は完全に充電すると約3.6Vで、完全に放電すると約2.7Vまで電圧が低下します。

この例では、LDOを使ってバッテリ電圧を2.5Vに安定化してシステム全体に供給します。

LDOのドロップアウト電圧が200mV以下の場合、LDOの出力はバッテリが完全に放電するまで安定しています。

しかし、LDOのドロップアウト電圧が500mVの場合、バッテリ電圧が3Vまで下がった時点で出力が不安定となります。

この場合、バッテリが完全に放電できず、結果的にバッテリ寿命が短くなります。

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