ISSCC 2012 - パナソニック、443MB/sの書き込み速度を実現したReRAMを開発

2012年2月23日 13時50分
パナソニックは、高速・大容量化に向けた多層構造のクロスポイント型ReRAMを開発したことを発表した。

同成果の詳細は、2012年2月19日から米国サンフランシスコで開催されている「国際固体素子回路会議(ISSCC:International Solid-State Circuits Conference)」にて、2月22日(現地時間)に発表された。

現在、不揮発性メモリの主力であるNAND型フラッシュメモリは大容量だが、書き込み転送速度は10MB/s程度であり、データの記録用途はまだしも、待機電力ゼロが要求されるシステムにおける電源のオン・オフ時の起動や待機情報などの高速アクセスなどの用途には適していない。

また、従来の1T1R型ReRAMは200MB/s程度の高速転送を実現した報告があるものの、大容量化には適していなかった。

クロスポイント型ReRAMは、交差する配線間の交点(クロスポイント)にReRAM素子を配置して1ビットを構成するメモリセル方式で、一般的なトランジスタとReRAM素子を組み合わせて1ビットを構成する1T1R方式に比べ、トランジスタを用いないため、メモリセルサイズを約1/4程度に縮小化することが可能だ。

また、メモリセルを上層に積層する3次元化も可能で、今回開発された2層積層の場合1層構成に比べ2倍に、4層積層の場合は4倍の高密度化が可能となるため、1T1R型に比べて、4層積層では実に16倍のメモリセル高密度化が可能となる。

しかし、クロスポイント型メモリでは、メモリセルにトランジスタを有していないため書き込み対象のメモリセル以外で流れるリーク電流が生じ、これが安定な書き込みや高速動作を阻害する大きな要因となっていた。

このリーク電流を抑えるため、一定以下の電圧で電流制限できるダイオード素子がメモリセルには必要だが、タンタル酸化物(TaOx)などに代表される双方向型のReRAMでは、+方向および-方向の双方向の電圧で書き換えを行うため、一定電圧以上で双方向に抵抗変化に必要な電流を流せて、かつ一定以下の電圧では双方向に電流制限できる双方向ダイオードがメモリセルに必要になっていた。

ただし、こうしたダイオード素子は従来報告がなく、双方向型ReRAMでクロスポイント型ReRAMを構成することは困難とされていた。

 今回の研究開発では、タンタル酸化物(TaOx)の抵抗変化を双方向で制御できる双方向ダイオードを、半導体製造プロセスでは一般的なSiN系材料を用いて新たに開発。

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