直木賞作家の石田衣良氏が、映画『君の名は。』の新海誠監督について、「楽しい恋愛を高校時代にしたことがない」などと分析したインタビューが、「NEWSポストセブン」に掲載された。

これを受けて新海監督は5日、石田氏の発言に対してTwitterで苦言を呈した。


石田氏はインタビューの中で『君の名は。』を手掛けた新海監督について、「楽しい恋愛を高校時代にしたことがないんじゃないですか。それがテーマとして架空のまま、生涯のテーマとして活きている。青春時代の憧れを理想郷として追体験して白昼夢のようなものを作り出していく、恋愛しない人の恋愛小説のパターンなんです」と分析。また、「付き合ったこともセックスの経験もないままカッコイイ男の子を書いていく、少女漫画的世界と通底しています。

宮崎駿さんだったら何かしら、自然対人間とか、がっちりした実体験をつかめているんですが、新海さんはそういう実体験はないでしょうね。実体験がないからこそ作れる理想郷です。」と批評した。


石田氏の発言に対してとは明言していないものの、新海監督は「最近は実に様々なお言葉いただきますが、」と前置きしてTwitterで抗議。「なぜ面識もない方に僕の人生経験の有無や生の実感まで透視するような物言いをされなければならないのか…笑。」と苦言を呈した。続けて「いやもう口の端にのせていただくだけでもありがたいのですけれど!」と複雑な心境を綴っている。


新海監督のTwitterへは、「ありがたくない 有名税ですね。

日本人特有の出る杭は打つ」「嫉妬って奴じゃないですかね。ああいうのは見てて見苦しいと思う」とファンからの励ましが殺到。一方、石田氏の発言については、「新海さんには新海さんにしか作れない映画があるっておっしゃりたかったのでは無いでしょうか?」という意見も寄せられている。