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2017年のノーベル化学賞は低温電子顕微鏡法を開発した3氏が受賞

2017年10月5日 19時12分 (2017年10月9日 17時19分 更新)
headless曰く、

2017年のノーベル化学賞は、スイス・ローザンヌ大学のJacques Dubochet氏と米コロンビア大学のJoachim Frank氏、英ケンブリッジ大学のRichard Henderson氏が共同受賞した。授賞理由は溶液中の生体分子の構造を高解像度で解析する低温電子顕微鏡法の開発(プレスリリース)。

電子顕微鏡は1930年代に実用化されているが、真空の電子顕微鏡内では生体分子が乾燥して構造が変わってしまう。また、生体分子は強い電子ビームで焼かれてしまうため、観察は不可能と考えられていた。

Richard Henderson氏は1990年、グリッド上に配置したタンパク質と弱い電子ビームを用い、原子レベルの解像度でタンパク質の3次元イメージを生成することに成功する。

Joachim Frank氏は1975年から1986年にかけて、電子顕微鏡による不鮮明な2次元イメージを分析・結合して鮮明な3次元イメージを生成する方法を開発した。

乾燥の問題を解決するには生体分子の溶液を凍結させる方法が考えられていたが、結晶化した水は電子ビームを分散させてしまう。Jacques Dubochet氏はサンプルを含む水を急速に冷却してガラス化させる方法を開発し、真空中でも元の構造を維持したままで生体分子を観察することを可能にした。

3氏の発見に続いて電子顕微鏡も改良が進み、生体分子の3次元構造を容易に生成できるようになった。これにより生化学の分野は大きく発展し、将来が期待されているとのことだ。

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