東電、今夏の電力需給予想を発表・ピーク時で5500万kWの需要に対し供給は4650万kW

2011年3月26日 07時15分

【東京電力(9501)】は2011年3月25日、今年の夏における管轄地域での電力の需要・供給の見通しと対策について発表した。現時点での試算では、今年の7月には最大電力供給量は4650万kW程度になるとしている。一方で最大電力需要は5500万kW(1日のうちで最大時間帯)を予想しており、このままではピーク時に15%ほどの電力不足が予想される。東京電力側では今後も供給量の積み増しを推し量ると共に、節電に向けた需要面での対策にも取り組むとしている(【発表リリース】)。


↑ 今夏需給見通し。※の揚水発電の供給量は需給の動向で変動する
今回発表された見通しでは、現時点の電力供給量3650万kW(揚水発電含まず)に加え、

・震災による停止からの復旧(鹿島火力1〜6号機、常陸那珂火力1号機など)……760万kW
・長期計画停止火力の運転再開(横須賀火力3、4号機 1・2号GT)……90万kW
・定期点検からの復帰……品川火力1号系列第1軸、横浜火力7号系列第2軸など……370万kW
・ガスタービンなどの設置……40万kW
・その他(既設火力の夏期出力減少分)……マイナス260万kW

計……1000万kW
の追加供給力を7月末までに見込んでいる。従って現行の3650万kW+1000万kWで、4650万kWとなる次第。

なお「揚力発電」とは夜間などの電力需要が少ない時に余った電力で水をくみ上げ、電力需要が大きくなる時に水を流すことで発電する水力発電。いわば位置エネルギーを活用した、時間帯によって異なる需給バランスの調整弁・充電器のようなもの。エネルギー変換効率は高いとは言えないが、他の方法による大規模な充電機器が現在の技術では開発し得ないので、唯一の巨大「蓄電」方法とされている。

ただしこの1000万kWの上乗せも、すべての施策が上手くいった場合の話。昨今では福島原発の事故を受けて、【九州も夏に計画停電の可能性】でも触れたように、各所で「とにかく原発を止めろ」的な運動が勢いを増している。例えば仮に【柏崎刈羽原子力発電所】の停止を強要されれば、電力供給量は500万kW近く減退してしまう。

夏季においては療養施設や高齢者世帯での冷房機器の停止は生命にかかわるリスクを生み出すことになる。また、昨今の計画停電の施行状態ですら各企業で生産力の低下が現実のものとなっており、この状況の継続は少なからぬ影響(復興も含め)を与えることになる。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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