今『ヘルタースケルター』が映画化する事について

2012年2月10日 21時00分
岡崎京子さん原作、蜷川実花監督がメガホンを取る映画『ヘルタスケルター』。昨日、撮影現場会見が行われ、沢尻エリカさん5年ぶりの主演映画という事もあり注目度が非常に高く、多くのメディアでこのニュースが伝えられました。

『ヘルタースケルター』の原作を読んでいる人にとってはもちろん、読んでいない人にとっても「全身整形のトップスターが欲望渦巻く芸能界で破滅していく」という物語の概要を聞いただけで、今回の実写化がどれほどハードルが高いものなのか推測することが出来るでしょう。

セックス、暴力、薬物、手術シーンなど衝撃的な場面が多い事に関して沢尻さんは「この原作を映画化する時点で腹をくくっています」と話しており、現場でも臆せずヌードを披露していたとか。

そんな彼女をりりこ役に抜擢した蜷川監督は、沢尻さんについて「東京という街に消費されていく、人々の欲望処理装置としてのりりこ。女性の持つ驚くほどのか弱さと、ずうずうしいほどのたくましさを持この主人公を演じられるのは、歓声と罵声を浴び続けた沢尻エリカ以外、今のこの東京では考えられません」と話しています。

りりこは、誰もがうらやむ美貌の持ち主。もちろん、そういうったヴィジュアル面を考えてのキャスティングもあったのでしょうが、むしろ大事なのは沢尻さん自身とりりこにシンクロする部分があったからという事なのでしょう。

原作の中では、りりこが世間に注目されはじめ、一気にスターダムにのしあがり、華やかなスキャンダルも経験。しかし、テレビへの露出が多くなっていく一方で「ありがたみがなくなった」と飽きられていきます。そして、整形の副作用、自分の人気の陰り、まぶしい後輩の存在などでりりこは次第に精神を乱していきます。

この話をただの物語、ただの作り話と感じない人もいることでしょう。もちろん、コミックの中の話ですから、出てくる人物達の描き方が極端に強調されている部分もあり、ストーリー後半から結末は、現実感の無いドラマティックな描かれ方をしています。

しかし、全身整形をしてまで美しさを手に入れたかったりりこ、りりこに憧れ「美しくなりたい」と憧れるも、すぐに飽きてしまう女の子達、美しくなりたい女の子達に手をさしのべる美容クリニックの院長の姿は、現実社会を見ている様なリアリティを感じます。

『ヘルタースケルター』の魅力の一つは、りりこのつぶやくセリフ達。

「アレいいよね」「アレ欲しい」「アレ超カワイイよね」
ひとびとの際限ない欲望をみたすための、媒体。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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