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アカデミー賞には“黒人差別”があるのか?

2017年2月26日 18時00分 (2017年3月3日 18時37分 更新)

アカデミー賞には“黒人差別”があるのか?

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第89回アカデミー賞目前、どのノミネート作が受賞するのか期待と注目が高まっている。華やかな賞レースの影で近年話題になったのが、「黒人差別」だ。アカデミー賞と黒人差別についてAll About 映画ガイド ヒナタカさんに話を聞いた。

■黒人差別とアカデミー賞

2016年のアカデミー賞のボイコット騒動によって黒人差別があるのでは? と話題になった。ヒナタカさんによると「アカデミー賞において、『黒人差別』はよく批判にさらされやすいです」とのこと。だが、ヒナタカさんは「一概には言えません」と指摘する。

「例えば、アメリカ合衆国での白人以外の人口の割合は州ごとに違いはありますが、25%ほど、2014年以降に白人以外が監督した映画やテレビ番組は13%ほどだそうです。そもそも黒人の絶対数が白人に比べると少ないという事実があるのです」(ヒナタカさん)

絶対数が少ないのでノミネートの確率が低い可能性もあるようだ。

■アカデミー賞をなかなか受賞できない白人俳優も

ヒナタカさんによると「黒人俳優として差別意識はほとんど見られないノミネート・受賞もある一方で白人俳優でもなかなか受賞できないケースもあります」とのこと。

「モーガン・フリーマンをはじめ、アカデミー賞のノミネートおよび受賞を果たした偉大な黒人俳優もいます。それぞれが黒人という個性を活かした役を演じ、何よりその演技力は長年の技術により磨き上げられたもの。差別意識はほとんど見られないと思います。また、白人俳優でもレオナルド・ディカプリオのように、幾度となくノミネートをされて、ようやく主演男優賞の受賞を果たしたケースもあります」(ヒナタカさん)

さらに、黒人俳優の中でも、ジェイミー・フォックスは白すぎるアカデミー賞に対して「たいしたことじゃない」とコメントしているとのこと。

「煮え切らない結論になってしまいますが…」と前置きしてヒナタカさんは「アカデミー賞で黒人が冷遇されているように見えるのは、『大したことではない』という見方ができるものの、その一方で『黒人差別はない』とはっきり断言することはできないところもあります」と続けた。差別はないとも言い切れないのが現状のようだ。

■たびたび問題視される「ホワイトウォッシュ」って?

またヒナタカさんによるとアカデミー賞の受賞だけでなく、映画界で白人ばかりが優遇されていると批判を浴びている「ホワイトウォッシュ」という問題があるという。これは、作品の世界観やキャラクター性を無視して、出演する俳優が白人ばかりになってしまうというもの。

「近年では2015年公開の『PAN -ネバーランド、夢のはじまり-』で、もともと有色人種であったタイガー・リリーというキャラクターを白人のルーニー・マーラーが演じたことで批判を浴びたり、2017年4月7日に日本公開予定の『ゴースト・イン・ザ・シェル』では原作『攻殻機動隊』で日本人だったヒロインを、スカーレット・ヨハンソンが演じることに、一部のファンから反対の声があがったりもしていました。ただし、これらは俳優の人気や実力を考慮した結果でもあり、一方的に黒人を映画から排斥するような政策と言い切ってしまうのも危険です。2017年4月に公開を控えている『ムーンライト』をはじめ、黒人を主人公にした、高い評価を得ている映画はこれからも続々公開されます。1人の映画ファンとして、ただ純粋に芸術や娯楽としての映画を楽しむことのできる未来を望みたいです」(ヒナタカさん)

差別のあるなしではなく純粋に作品、演技をみて楽しみたい。

「教えて!goo」では「お気に入りのアカデミー賞受賞作は?」で回答を募集中だ。

●プロフィール:ヒナタカ
AllAbout 映画ガイド ゆるめに真面目にツッコむ映画レビュアー。映画の展開にツッコミを入れたいがためにブログ「カゲヒナタのレビュー」を開設。ネタバレなしで映画を紹介したい! ネタバレしまくって展開にあれこれ言いたい! という思いが強まり、現在のブログのスタイルに落ち着く。
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注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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