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2016年3月20日

「舌は場所によって味の感じ方が違う」は誤りだった。舌の”味覚帯”はない。

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 一般常識と考えられているものの中には、何の疑いももたず、その根拠を確かめることなしに信じ込んでしまっているものもあるようだ。

 その1つに「舌は場所によって味の感じ方が違う」というものがある。舌にはそれぞれの味に対応した”味覚帯”があるというのだ。これは誤りである。その誤解を生み出した張本人はエドウィン・ボーリングというアメリカの著名な心理学者である。

 ニューヨーク・タイムズ紙のC・クレアボーン・レイ氏によれば、人間の舌には、確かにある味に対して他の場所よりわずかに敏感な場所があるが、ほんとうに「わずか」で、その場所を正確に突き止めることはほとんど不可能だという。

 実際の舌とは、複数の味を検出できる多様な味蕾がひしめく複雑な器官である。それ故に特定の味受容体が特定の部分に偏って存在するということはない。

なぜ誤解が広まったのか?

 ではなぜ誤解が広まったのだろうか? レイ氏の主張によれば、”味覚帯”の図は、1942年に当時ハーバード大学やクラーク大学で教鞭を執っていたボーリング博士によって公開されたのだという。

 ボーリング博士の図は4種類の味を感じる場所を区分けしたものであった。甘味は舌の先端、塩味はその両脇から中ほどにかけて、酸味はさらにその後ろ、苦味が一番奥といった具合だ。第5の味覚、うま味には触れていない。

 スティーブン・D・ミュンガー博士によれば、この間違いはボーリング博士が図の作成にあたって参照したデータが、ドイツのD・P・ヘーニッヒ博士による1901年の論文から得ていたことに起因するようだ。

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