【ゴン川野のPC Audio Lab】ふくよかな中低域が魅力の、オーディオテクニカ初の真空管搭載ヘッドフォンアンプ『AT-HA22TUBE』

2013年11月5日 12時00分 (2013年11月9日 11時10分 更新)

オーディオテクニカと言えばヘッドフォンメーカーとして有名であるが、もともとはレコードプレーヤー用のカートリッジを作るために設立されたメーカーなのだ。最初はMM型カートリッジを生産していたが、同社独自開発でVM型を製品化した。MM型と互換性があるため、そのまま交換が可能なVM型はOEMで大ヒットを飛ばした。1974年にヘッドフォンを製品化、78年にはマイクロフォンを製品化して、会社の規模を広げたがCDプレーヤーの登場と共にカートリッジの需要は少なくなり、オーディオテクニカはヘッドフォンのブランドとして認知されている。私の学生時代はシステムコンポのアナログプレーヤーには最初からオーディオテクニカのカートリッジが付属することが多く、知らず知らずのうちに最初に聞くレコードの音はテクニカ製の針だったというパターンが多かった。テクニカのVM型カートリッジはハイコスパ、ハイスペックだったのでカートリッジケースを持っているようなオーディオマニアなら、1個は必ず持っていたに違いない。私の記憶は低価格のカートリッジは歯切れがよく元気な音だったと思う。同社は2012年に創立50周年を迎え、ますますオーディオ業界に欠かせない存在となっている。

オーディオテクニカはヘッドフォンだけでなく、それを鳴らすためのヘッドフォンアンプも積極的に製品ラインナップを充実化させている。今回は発売されたのはハイビット対応USB/DAC内蔵ヘッドフォンアンプと同社初の真空管を搭載したモデルである。これで同社のヘッドフォンアンプは全10モデルになる。ハイエンドの『AT-HA5000』は聴いたことがある。高解像度でワイドレンジ、刺激的な音を出さないハイエンドヘッドフォンアンプとして期待を裏切らない音だった。新発売の『AT-HA22TUBE』の外見は『AT-HA21』に非常に似ている。サイズもフロントパネルもほぼ同じなので、このアンプのプリ部分だけを真空管方式にしたのではと思わせるほどだ。11月15日発売で希望小売価格5万400円だが、すでに発売前予約で3万9800円のプライスをかかげたショップがある。どちらにしてもヘッドフォンアンプとしては高価な部類に入る。

それでは同社初の真空管サウンドとはどんな音なのだろうか。真空管のイメージはかまぼこ形のナローレンジで滑らかな音だが、本機はオーディオテクニカの高解像度傾向をそのまま受け継ぎ、繊細な音を再現してくれる。

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