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原発誘致…そして被ばく 斑点牛を霞が関へ

2017年3月13日 11時33分 (2017年3月14日 10時50分 更新)

 かつて町議会の議長として原発誘致を推進し、自分の牛が被曝した農家。故郷も仕事も奪われ、それでも経済価値のない牛を生かし続ける農家の刹那と悲哀。移動させてはならない斑点牛を東京・霞が関へ。福島原発事故から6年、存在が許されない“被ばく牛”と農家の物語を描いたドキュメンタリー映画『被ばく牛と生きる』(製作:パワー・アイ、大阪)が、劇場公開のためのクラウドファンディングをスタートした。

 立入禁止となった福島第一原発の半径20km圏内。国は圏内全ての家畜の殺処分を命じた。強制避難を強いられた大半の農家は、涙をのんで殺処分に応じたが、十数件の畜産農家は同意せず、賠償金をえさ代にあてながら牛を生かし続けてきた。「人間の役に立たないから殺す」という理不尽さに納得できなかったからだ。狂牛病や口蹄疫と違い、放射能に汚染されただけでは、食べなければ直接人間に害は与えない。

 ある農家は被曝を覚悟で住んではならない居住制限区域に住み、別の農家は1日置きに60キロ離れた仮設住宅から通い続け、今も被ばく牛を生かし続けている。存在することが許されない「いのち」が、この作品のテーマだ。

 また、30年以上浪江町の町会議員を務め、原発を推進してきた元浪江町町議会議員・畜産農家の山本幸男さんも登場人物の一人。安全神話を信じ過ぎたことを後悔し、過去の自分を自問自答する姿は、我々自身の自問自答でもあるだろう。山本さんは「牛を生かすことは故郷を守ることにつながる」との信念を持ち、二本松市の仮設住宅から片道2時間かけて、浪江町の牧場に通い続けている。

【映画『被ばく牛と生きる』の配給宣伝支援:クラウドファンディング概要】

MotionGallery (モーションギャラリー):https://motion-gallery.net/projects/hibaku-ushi2

一口2000円から受付

監督からのお礼メールや映画観賞券、DVDなどをプレゼント

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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