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ゲーマー集まれー! 全盛期には100万部、伝説のファミコン雑誌「ファミマガ」の裏話を教えるよー

2011年8月29日 11時00分 ライター情報:池谷勇人

タイトルに「超」と付いているだけでも「ファミマガっ子」としてはニヤリ。「超ウルトラ技」とか「超新作」とか、なんでもかんでも超をつけるのはファミマガの得意技だった。

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「スーパーマリオ」と言えばこんなエピソードもある。実は初期のファミコンでは、「ドンキーコング」や「ゼビウス」のようなアーケードからの移植作品ばかりが注目されがちで、オリジナル作品である「スーパーマリオ」はそれほど注目されていなかった。
これを最初に大きく取り上げたのが「ファミマガ」だった。任天堂へ取材に行き、はじめて「スーパーマリオ」に触れた山本氏は、そのときの感動をこんなふうに振り返っている。

〈まさにこの世のパラダイス。初めて見る大冒険の世界が広がっていたのであります。〉

この世のパラダイス! 一体どれだけ面白かったんだ……というツッコミはさておき、編集部へ戻った山本氏、さっそくその面白さを熱弁。するとこれを聞いた編集長、しばしの沈黙ののち、

〈じゃあ、記事ページを増やそう!〉
〈全ステージMAPをとじ込みで付けよう!〉


と大英断を下すのである。……えええっ、そんなんでいいの!?
なんともおおらかな時代だなー、というエピソードなんだけど、考えてみれば「書き手が面白いと思ったゲームを紹介する」ってごく当たり前のことなんだよなあ。
この決断はもちろん大当たりで、同年「ファミマガ」から発行された「スーパーマリオブラザーズ完全攻略本」は、なんと累計120万部以上という空前の大ベストセラーを記録。このときは毎日のように重版の連絡が入り、ついには刷る紙が尽きてしまったという。あのころはいろいろバブリーだったのだ。

――とまあ、そんなエピソードが全部で50本。
合間合間に、当時の記事がたっぷり再掲載されているのもうれしい。インチキ写真をハイスコアコーナーに投稿してきたヤツがいて大騒ぎになった「スーパータイガー事件」とか、スーパーマリオの「ワールド9騒動」なんかは、ぼくもリアルタイムで読んでいたからよく憶えてるなあ。

この本を読んでいて、ふと、以前「シューティングゲームサイド」の編集長と話した時のことを思い出した。「シューティングゲームサイド」では、昔のゲーム雑誌の作り方を参考にしたという。自分が読みたいと思う記事を載せる。自分が応援したいと思うゲームを取り上げる。そんな本をもういちど作りたいと語っていた。

あのときも「そうだそうだ!」とぼくは手を叩いたけれど、今はその意味がもうちょっとよくわかる。
あのころは雑誌を作ることもまたゲームだった。ファミコンが「家庭用ゲーム」という新しい市場を開拓していく一方で、「ファミマガ」もまた「家庭用ゲーム専門誌」という、いまだ前例のない荒野を開拓しようとしていた。

ライター情報

池谷勇人

ゲーム業界を中心に活動するフリーライター、でしたが、2012年にITmediaへ入社。現在はゆるふわニュースサイト「ねとらぼ」で記者をしております。

URL:Twitter:@tekken8810

コメント 1

  • 匿名さん 通報

    儲かって儲かって仕方なくて,当時の編集者だったかが,銀座のクラブでホステスにフ○ラさせてやったぜーとか自慢してたのを思い出した。

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