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大学を辞めようと思うので、仕事ください!<『はじめての編集』菅付雅信インタビュー後編>

2012年1月31日 09時50分

ポートレート代わりに菅付さんが使用しているイラスト。描いたのはフランス人イラストレーターのフローランス・デガ(Florence Deygas)で、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(スピルバーグ監督)のオープニングタイトルを手がけたことで注目を浴びたクリエイター。

[拡大写真]

編集が日常的な行為となり、その技術や知識が誰にでも必要なものとなった今、読んでおきたいガイドブック『はじめての編集』(アルテスパブリッシング)。著者である菅付雅信さんのインタビュー後編では、あまり知られていないヨーロッパでの編集者事情や菅付さん自身のキャリアの積み方などを訊いた。

前編はこちら


日本のロールモデルはヨーロッパにしかない

ーー菅付さんはイベントのプロデュースや個展の開催など、紙やウェブに留まらない編集もされているのが面白いなと思っていたんです。

菅付 今まで編集者は比較的恵まれていたから、紙媒体でコツコツ働いていればフリーでも食えたんです。でも状況は変わり、複合的なポートフォリオがないと生きていけなくなった。ミュージシャンも同じで、CDだけでなくライブやグッズ販売やCMへの楽曲提供とか、色々な仕事を合わせて生活しているでしょ。だから僕らも、トークイベントや編集を教える仕事や広告もやらないといけない。

ーーでは戦略的に仕事の幅を広げていったんですか?

菅付 そうしないと、もう生きていけないかなと思ったんです。もしくはヨーロッパのように、コンサルティングもできる編集者になるか。

ーー編集者がコンサル業をする?

菅付 ヨーロッパでの編集者は人脈も教養もあるコンサルタントとして認知されていて、本業の雑誌編集で稼ぐ額のほうが少なかったりするんです。特にファッションやアートの人はその傾向が強いですね。フリーランスで数年単位の契約をしている人が多くて、スポーツ選手に近いかもしれない。

ーーそうなんですか! アメリカはまた違うんですか?

菅付 マーケットが大きいから、編集だけで食っている人もまだ多いですね。ニューヨークにはコンサル的な動きをしている人もいるけど、ヨーロッパほどではない印象です。

ーーというと、これから日本の編集者が目指す先はヨーロッパ型なんですかね。

菅付 まさに、日本のロールモデルはアメリカではなくてヨーロッパにしかないと思ってます。でも業界に「変わってください」って言っても無理なんだから、結局は個々が変わるしかないですよ。

先輩から盗むのが唯一の近道

ーーいい編集物を作るために、今まで欠かさなかったことや日課ってなにかありますか?

菅付 当たり前のことだけど、本や雑誌はとにかく読みますね。少なくとも移動中は必ず読む。特に僕はジャンルを限定せずに幅広くやっているので、各分野の専門誌や洋雑誌を読むようにもしています。

ライター情報

田島太陽

1984年生まれのライター/編集者。「週刊プレイボーイ」「サイゾー」「anan」「コメ旬』などで書いています。インタビューを中心に、最近はアイドルとか芸人さんとかテレビ関係のお仕事が多め。いつかチャットモンチーかさまぁ〜ずになることが夢です。

ツイッター/@t_taiyo
サイト/20代クリエイター限定インタビューマガジン creatalk

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