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東大まで出て、なんでプロゲーマーになったのか「東大卒プロゲーマー」

2014年8月19日 09時00分 ライター情報:小野憲史

東大を出てプロゲーマー、何故と思ったら本書を読むべし

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最高学府・東京大学。俗に「東大ブランド」と言われるほど、さまざまな「東大出身」の有名人が存在します(最近は元ライブドアの堀江貴文氏のように「中退」ブランドもあるようですが・・・)。ま、東大ブランドも付加価値を高める手段の一つですから、戦略的に使っていただければと思います。要は中身ですからね。

本書「東大卒プロゲーマー」の作者、「ときど」(谷口一さん)も、そうした「東大」出身者の一人。「企業のスポンサードを受け、ゲームをプレイすることで収入を得る」プロゲーマーで、その中でも格闘ゲームを主戦場に活躍中。世界大会での優勝回数がトップクラスで、「格ゲー5神」に数えられています。

1985年生まれで、子どもの頃から格闘ゲームが大好き。高校生で海外大会で優勝するほどの凄腕ゲーマーでした。ゲーマーネームの「ときど」も、格闘ゲーム「キングオブファイターズ」のキャラクター「八神庵」の決め台詞「とんで、キックからの、どうしたぁ!」からとったほどです。

勉強して成績が上がれば、親も喜ぶし、好きなゲームも思いっきり遊べると考えた谷口少年。ゲームも勉強も脇目もふらず集中し、父親の憧れだった東京大学に合格します。その勉強法はまさに合理的。以前「受験や就活もゲームに見立てて『攻略』した」ゲーマーたちがいたと書きましたが、その見本のような存在でしょう。

ちなみにゲームに学んだこととして、本書では「1知識入れと課題発見」「2最短距離で策を巡らす」「3偶然を見逃さない」という3点が上げられています。

それぞれ「1プレイ前に格闘ゲームのムック本を熟読し、情報を組み合わせて新戦法を生み出すように、先行研究や既存の論文を徹底的に調べ上げ、それらを組み合わせて仮説を構築する」「2技の組み合わせの優劣を使用キャラクターや主要技に絞って検証するように、研究においても効率的な『しらみつぶし』の方法を選択する」「3バグ技から新しい戦法が生まれるように、研究においても偶然や失敗から生まれる変化を見逃さない」というわけです。ギリギリまで極めた人ならではの「突破力」は、他のジャンルでも応用が利くということでしょうか。

ただし、そんな谷口さんも学業でつまづき、就職活動(公務員試験)でも自分探しでぐるぐるした結果、抜け殻同然になってしまいます。詳しくは本書にゆずりますが、理由は「情熱を失ってしまったから」。本当に自分がやりたいことは何なのか逡巡した結果、谷口さんはプロゲーマーの道に進むことを決意します。

ライター情報

小野憲史

主夫ときどきゲームジャーナリスト。趣味でNPO法人IGDA日本代表

URL:Twitter:@kono3478

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