前編はコチラ


記憶に残りやすいキャラクターでグッズを制作

――コトちゃんの透明のハンマーは松本監督の考案とか
平田 ふつうの女の子がギャップのある武器を持っていたら面白いかと。だから、「違和感ある武器を持たせてくれたらうれしいです」とは言っていたんですけど…
――透明のハンマーのなかに、玉が浮いている、というデザインが。

平田 まず「これどうやってつくったらいいんだろう」って思いました(笑)。透明素材だと合わせ目が隠せないので難しいんです。どういう風に解決したかは実際に手にとって見てもらうということで(笑)。松本監督とキャラクターデザインの林さんには、他にもぬいぐるみとかストラップにしやすいキャラクターも各所に盛り込んでもらってます。だからいま登場しているすべてのキャラクターは商品化対象かなと考えています。
――これからもどんどんグッズ展開を。

平田 はい。まず主人公のコトちゃんやげじげじ、パクパクのようなアイコンキャラ、ロボットのビシャマルなど、記憶に残りやすいキャラクターでグッズを制作しています。他のキャラクターはこれから作品内容とリンクしてつくっていく形ですね。3月からは一番くじも始まりますので、期待していてください。
――おお。阿吽の妖怪(?)になった姿がかわいいので、ぬいぐるみ化してもらいたいですね。
あと久川綾さんが演じているお姉さんのほうのコトも美人でいいですよねえ、フィギュア欲しい……。


3回観てようやく腹に落ちた

――さて、「京騒戯画」の配信が行なわれているわけですが、ユーザーからの評判は?
平田 いろいろなサイトを見ていると「この世界観いいわー」と、雰囲気を気に入ってくれている人が多い気がします。
――「内容が難解だ」とかは。
平田 それもありますね。でも、映像作品ですから、僕はそれでもいいと思っています。「まだ何かあるんじゃないか?」と一度観た方たちには非常に興味を持っていただけているのがうれしいです。

浅間 「この先が観たい」とか「誰か内容を教えてくれ」とか、深く知っていきたいという人は多いですね。「最初観たときはポカーンとしたけど、とりあえず3回観たら見えてきた」とかね。「俺は5回観た」とか、回数勝負なの? みたいな(笑)。
平田 バンプレストの社員にもいましたよ、「3回観てようやく腹に落ちたよ」って。テンポが速いアニメだし、1回目はスピードに慣れる感じなのかな。25分だから回数を重ねるのにちょうどいい時間ですよね。
一度「こんなところにこんな仕掛けが」と思うと、「ほかのシーンでもなにかあるんじゃないか」って気になるらしいです。「あそこどうなってるんですか?」ってよく社内の人間に聞かれます(笑)。
――なんて答えているんですか?
平田 「観ている一人ひとりの感性にお任せします」って答えています。松本監督とも話しましたが、設定はがっちり作ってあっても、全部説明するようなことはあんまりしたくないので。


ふつうのアニメ作品とは違うサプライズ展開

――最後にひと言お願いします
浅間 世間の方々にこの作品を面白がってとらえていただけているのがいちばんうれしいです。だって、ふつうアニメって同じものを5回も10回も観ないですもんね。
そういったありがたい感想をいただけるということは、製作スタッフ全員の努力がちゃんと結実したということなのかなと思ってます。「京騒戯画」は長いスパンでやっていきたいと思っているので、ふつうのアニメ作品とは違うサプライズ展開を用意できたらいいなと思っています。
平田 約1年間「京騒戯画」の仕事をやってきたんですけど、内容が充実しているだけに僕自身、全く苦じゃありませんでした。本業が終わったあとの部活動みたいな感じ。1日でも早くこの作品を観せたいという日々が続いていたので、あっという間に過ぎちゃいました。
――まだこれからも展開していきますよね?
平田 はい。
僕たちが商品をつくるのは「京騒戯画」のプロモーションの一貫だと思っているんです。いろいろな商品をフックにして、アニメを観てもらいたい。フィギュア商品をつくるのにはそれなりに時間がかかるんです。原型をつくって、金型を起こして、量産する。最低でも8ヶ月とか。だからロングレンジな構成でやっていきたかった。本編がこれからつながっていけば、商品化する機会も増えていきますからね。これから「京騒戯画」を皆さんの心に残る作品に育てていきたいと思っております。
(加藤レイズナ)

※フィギュア「きゅんキャラ『京騒戯画-コト-』」を3名様にプレゼント!
詳しくはコチラ!