『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』が公開中です。
これはアニメの完全な続編です。

最低でもテレビアニメ版は見てから行って!
キャラの名前覚えた、程度では足りない。ゲームやっていたらベスト。
だってこの映画は、今まで育ててきた子達の成長を見る、でかいスケールの学芸会・学園祭だもの。

●育ち続ける『アイドルマスター』の階段的作品
アニメ版の最初はFランク(ゲームでまだデビューしていない状態)からのスタート。
劇場版はAからSランク(トップアイドル)から始まります。

そのため、アニメ版やゲーム版を知らない人からしたら、ピンとこないと思います。

なんでそこでそのセリフを言うのか、という心理が分かりづらい。
行動も、アイドルってプロなんじゃないの、みんな何やってるの?という疑問が、あえてわく構造。
ここを、765プロの今までを知らない北沢志保というキャラが代弁しています。

しかしテレビ版やゲーム版が好きな人からしたら、点数が付けられない。
なぜ彼女らが、個ではなく集団としての「選択」をするのか、知っていたらどうしてもね。補正かけるなという方が無理。

そこでそのセリフ言うよね!とうなずいてしまう。思い出ボム連発もいいところです。
挙動がアニメ版からいちいち成長しているため「雪歩こんなに成長して……!」「伊織こんなにいい女になって……!」と心に引っかかり、愛しくて仕方なくなる。
あのシーンが、あのカットが、と一つ一つ、まるで子供の成長をおさめたビデオを見ているような気持ちで噛み締めてしまう。

そもそも「アイドルマスター」というジャンルが特殊。ヒロインを「アイドルに育てる」プロデューサーである、という立ち位置の作品です。

Twitterでは「泣いた」という声がばんばん飛び交っていましたが、多分想像もしなかったところで泣いちゃった人、多いはず。
ぼくは前半の、雪歩が発した一言で耐え切れなくなりました。泣くシーンじゃないんだよ全然。

アーケード版から9年間アイマスを追いかけ続けてきた人は、胸にこみ上げるものがあるはずです。
『アイドルマスター』というコンテンツが成長し、ついに映画化されたこと自体が。
見届けてください。

これがゴールじゃなくて、階段の一つであることに気づくはずです。

●会話と表情が見どころです
今回最大のみどころはライブシーン……と言いたいところですが、ぼくは「それぞれの表情」だと言いたい。
基本的に、物語は会話劇メインで進んでいきます。アクションは要所要所だけです。
TV版では13人+2人(プロデューサーと小鳥さん)が、それぞれ自分の苦労を乗り越えて育つエピソードが丁寧に描かれました。
映画版はその後なので、「自分の苦労」は今回ほとんど描かれません。

だからこそ、相手をどう思いやるのか、自分が何を決めるのかに焦点があたります。

セリフの量や出番は、人数が多いためまちまちです。
しかし背景でなにもしゃべらず写っている時、表情や仕草を見れば、それぞれが何を考えているかわかるはず。
好きなキャラだけでいい、しっかり顔を見てください。

●ここに注目!
いくつか、映画版で注目してほしいポイントを上げていきます。

・裸足はよく見ておこう
裸足映画です。

感情の表現にもなっているので、ちょっと頭の片隅において見てください。

・あの子らもでています。
あの子とかこの子も出ています。誰かは見てのお楽しみ。お祭り的要素はしっかりしています。
みんな成長したんだなーという感慨が、これからのアイマスの広がりへつながる作りです

・律子……さんはステキなの
キーになるキャラの一人が、アイドルをやめてプロデューサーになった秋月律子。
最も成長した一人として、大変いい役柄で登場するので要チェック。

・主役はいませんが。
主役は明言されていませんが、春香の出番は多いです。
その春香を、まわりがどう支えているのか、どうライバル視しているのかが、見どころの一つ。
観客が、ゲームでは誰のPだったかによって、見え方がはっきり変わる作りになっています。

・視聴者参加型
ライブ中に入るコールは、実際のアイマスのライブで録音されたものです。
観客は「ファン」であり「プロデューサー」であるという演出。正直「その手があったか!」という感じ。

・おすすめのパンフレット
劇場に行ったら、パンフレットは買おう!
作中の絵はほとんどないです。インタビューや原画、関係者の描きおろしイラストがみっちり載っており、情報量多いのなんの。
これこれ。こういうのが見たかったんだよ。ネタバレあるので読むのは映画のあとで。

・エンディングずるい
ずるい。
詳しくは書けません。ずるい。
いいから見るんだ!

ところで『アイドルマスター ミリオンライブ!』から後輩として数人主要キャラとして登場しています。
でも特に「ミリオンライブ」はやっていなくても問題ありません。新キャラかー、くらいで観られます。
もっとも、やっていると愛着の湧き方が半端じゃなく変わると思います。プレイしている人なら「この映画ならこのメンツが選ばれるよね」と納得できるはず。パンフにも理由が書いてあります。
世界観は完全にパラレルなので、要注意。765シアターは出てきません。
ああ、志保かわいかった。

これでグーッ!とテンションをあげたプロデューサー・プロデュンヌ達が、2月22・23日のさいたまスーパーアリーナのライブに行けたら、最高ですね。
とりあえず札幌の初日上映では、拍手起きてたよ。
ぼくも拍手、気がついたらしていたよ。


劇場版『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ! 』主題歌 M@STERPIECE
劇場版『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ! 』オリジナル・サウンドトラック
アイドルマスター ワンフォーオール 765プロ 新プロデュースBOX