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デジャブを意図的に仕込んである面白さ「007 スペクター」

2015年12月28日 20時00分
人気スパイ映画シリーズの最新作『007 スペクター』について、ライター・編集者の飯田一史さんとSF・文芸評論家の藤田直哉さんが語り合います。

過去作を復習してから行くと楽しさ倍増!


SPECTRE(C)2015 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc., Danjaq, LLC and Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

飯田 『007 スペクター』は、ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド役を務める第4作目。あらすじ的には、先代M(00セクションのボス)の遺言によって個人で行動していたボンドが、「00セクションを解体しろ」という命令がお上から振ってきた逆境のなか、自分が殺した殺し屋の娘とともに、過去の悪役みんなが関わっていた巨大組織スペクターの謎を追って世界中を飛び回り、黒幕と対決する話ですね。
 おもしろかったけど、オーストリアの雪山やらタンジール、広大な土地の中を突っ切るアフリカの鉄道などなど「世界各地の絵になる景色が観られて眼福」というのが満足度の半分くらいを占めているw

藤田 ああ、なんか旅行は行きたくなりましたねぇ。
 ぼくは、『スペクター』はメチャクチャ面白かった。上品なアクション映画。演出やカメラワークなどのギミックもよかった。ただ、監視社会・情報社会というテーマはちょっと古いかな。ナノマシンを007に打って監視するところは、007の影響を受けた『メタルギアソリッド4』が逆輸入されたみたいな感じがした。

飯田 みんなナノマシン使いすぎ! てかボンドをナノマシンで管理する必要あるかなあ。ボンドにわざわざナノマシン埋め込んでるのと、スペクターが世界中の機密情報を管理するシステム稼働させるぜドヤァ!っての、矛盾してない? あれは「MI6はああいう追跡装置埋めないとだめだけど、スペクターの監視能力はそれを上回ってるぜ」アピール?

藤田 スペクターに関しては、シリーズ初期の黒幕的な存在だったんですよね。それが、権利関係でトラブルを起こし、名前とキャラクターを使えなくなって、その権利関係のごたごたを解消して、そして今回の「スペクター」なわけです。前作までは「クァンタム」だったのは、そのせいです。なので、「スペクター」という名前を聞いただけで、熱心なファンは「ついに!!!!」ってなるんですよ。
 ただスペクター周りは、正直、いきなり今作から出てきたので、クレイグボンドの流れからすると、明らかに唐突w

飯田 スペクターが過去3作をぜんぶつなげて回収するところはよかった。「ボンドくん、君は自分が解決してきたつもりだったかもしれないが実はスペクターが……」ってやつね。
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