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ついに亀助、ふゆにプロポーズ「あさが来た」83話

2016年1月9日 09時50分 ライター情報:木俣冬
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朝ドラ「あさが来た」(NHK 月〜土 朝8時〜)1月8日(金)放送。第14週「新春、恋心のゆくえ」第83話より。原案:古川智映子 脚本:大森美香 演出:新田真三
イラスト/小西りえこ

83話はこんな話


新次郎(玉木宏)とふゆ(清原果耶)が一緒にいるところを、縁談相手・山本平蔵(山本浩司)が見ていて、ふゆの父・彦三郎(上杉祥三)を伴い、加野屋へ文句を言いに来る。彦三郎にののしられ、暴力をふるわれるふゆ。そこへ、亀助(三宅弘城)が割って入り・・・。

ついに立ち上がった亀助


亀助「よ、よ 嫁になってくれへんか」
ふゆ「お、お、お嫁さんにしてください」

83話はこれに尽きる。
ただただ素朴な、たどたどしく呼応するふたりの台詞は、あさの「本気で思う心しか人の心に届かへんのどす」という名言すら凌駕する。

とにかく良かった。
ついに立ち上がった亀助。カラダを張って惚れた女を守り抜こうとする。役として、喧嘩には弱いようだが、演じる三宅弘城は、十代の頃、器械体操で身体を鍛えているので、カラダがバネのように張りがあってしなやか。83話では、声まで、ピン!と張っていた。声帯の筋肉もしなやかで丈夫なんだと思う。その真っすぐさな健やかさが、亀助にぴったりだ。

対して、ライバル平蔵は「覗き見趣味」があるんじゃないかとか、「気色悪い、暇なんやろか」と揶揄されてしまうダメ男。演じた山本浩司は、お金はもっているけれど、心が貧しい男を、姿勢や口元でみごとに表現した。
台詞が少ない中、やたら激しく動き回るお父さん役・上杉祥三の存在感にも霞むことなく、異様な印象を残す山本。彼の代表作のひとつに、炭坑編に出ていたサトシこと松造役の長塚圭史と共演した映画「リアリズムの宿」(山下敦弘監督)がある。友達未満のふたりが、ひょんなことからぶらぶら旅する映画で、朝ドラつながりでいうと、「カーネーション」の尾野真千子も出ていて、それがかなり鮮烈。ドラマで、平蔵と松造、ふたりをもっと知りたくなったひとは見てほしい。

さて、亀助、ふゆのカップルが成立した後、雁助(山内圭哉)が帰ってきて、今度はうめ(友近)の恋か。あさと新次郎は、次々仲人をつとめる、ひとの好い夫婦となり、ホームドラマ化が進行していくのか(ん。そもそも朝ドラってホームドラマだったっけ)。女の自立とビジネスと恋を物語に混ぜていくのは大変である。
(木俣冬)

木俣冬の日刊「あさが来た」レビューまとめ読みはこちらから
イラスト/小西りえこ

ライター情報

木俣冬

著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』、ノベライズ『リッチマン、プアウーマン』『デート~恋とはどんなものかしら~』

URL:Twitter:@kamitonami

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