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新「テラスハウス」22話。飛騨牛A5を勝手に食われて破局しちゃうのか

2016年3月1日 09時50分

ライター情報:米光一成

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「テラスハウス」新シーズン、Netflixでは最爆笑事件勃発のエピソード22。地上波はメンバー入れ替わりの第18話
イラスト/エリザワ

エピソード22、笑った笑ったお腹痛くなるほど笑った。
柔和なトリンドルさんが笑い止まらなくなるぐらいの衝撃的事件勃発である。
まだ観てない人は、いますぐ観るべし。

いやー。観た?
肉破局である。

というか、我々はいままで錯覚していた。
プールのある家、おしゃれな部屋、そして車。
立派な空間に住んでいる男女。
綺麗に撮影された映像。
しかも、みんなモデルな人たちでスタイルがいい。
全員が全員、真剣な顔をする。またイケメン&美女ぞろいだから真剣な顔が似合う。
そして、流れる曲はWHITE ASHの「The Phantom Pain」である。
カッコいい!
「ごめんなさい」「いいや」「報告なかったから」「まあ分からんでもないけど」
洗練された大人だと錯覚していた。
いやいやいや、でも、肉食った、食われたの喧嘩ですから。

考えてみれば、ほんとうは若造だ。
内田達也・ウッチーは24歳。
学生でモデルの中田みのりは21歳。
ハワイから来たアルマンは25歳。
帽子デザイナーの大畑ありさは25歳。
大工&モデル太田光るは18歳。
モデルの斎藤夏美は26歳。

20歳で成人と言ってた時代は、もう昔だ。
それは寿命40歳とかの時代の感覚だろう。
いまや平均寿命が83歳のここニッポン。
二倍長く生きるのだから、昔の感覚でいえば二で割るぐらいが正しい精神年齢。
そうなると、みんなまだティーンエイジャーだ。

だってそう考えないと、このところの幼稚な茶番はありえないもん。

ウッチーの真剣な顔。
前髪をいじる。体内に黒いものを溜めている表情だ。
ぱっとカメラが切り替わり映されるのは、空になった肉の木箱。
飛騨牛A5の肉が、もうない……。
スタジオ、爆笑。「そういうことか!」「これ、これで喧嘩したら笑う」
みのり、部屋に入ってくる。雰囲気を察知する。
ウッチー、うつむいている。怒りをこらえている。
スタジオ「いや、まさか怒ってないだろ」「肉で怒ってたらヤバイすよね」「まさかやろ」
だが、そのまさかだ。
ウッチーの怒りが静かに爆発する。
おしゃれな部屋で、シリアスな顔で、静かなトーンで、イケメンが名言を連発する。
「どういう経緯でお肉がなくなったのかなと思って」
「そっちからしたら、ただの肉かもしんないよ。いろいろ思いがあるのよ、あの肉には」
「すごい大切な人からもらったものをさ粗末に扱われたりしたらさ」
「俺も一生懸命がんばって働いて、その働いたものに対して感謝の気持ちで」
「食べたあとも何も言わないし食べるまえも何も言わないし」
「で、帰ってきたらなくなってたみたいな」
「ないじゃんもう……って」
いや、ウッチーは、正しい。

ライター情報

米光一成

ゲーム作家/ライター/デジタルハリウッド大学客員教授。代表作「ぷよぷよ」「BAROQUE」「想像と言葉」等。

URL:Twitter:@yonemitsu

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