今注目のアプリ、書籍をレビュー

0

妻が夫を悪く言うのは自慢なのか「あさが来た」135話

2016年3月10日 09時50分 ライター情報:木俣冬
朝ドラ「あさが来た」(NHK 月〜土 朝8時〜)3月9日(水)放送。第23週「大番頭のてのひら」第135話より。原案:古川智映子 脚本:大森美香 演出:新田真三
祝女~ SHUKUJO ~ DVD-BOX
バップより、DVDBOX発売中
いろんな痛くて愛おしい女たちが登場する

135話はこんな話


奇跡的に雁助(山内圭哉)が目覚めた。雁助の家族、そして、加野銀行の面々は喜びに沸く。

健気な、うめ


友近がすごい。
うめが出て来ると、完全に彼女が場を支配してしまう。
はつ(宮崎あおい/崎の大は立)か、うめか、という感じ。

135回では、榮三郎(桐山照史)が、またまた招き猫に見つめられながら、生命保険会社を、加野屋の第三の事業にしようと決意したり、千代(小芝風花)が初恋の人(工藤阿須加)と再会したり、新次郎(玉木宏)がまた旅行に行きたいとあさ(波瑠)に言ったり、大事な場面がたくさんあるにもかかわらず、うめのインパクトが強い。まさかこんなに彼女の役が大きくなるとは
ドラマがはじまったときは思ってなかった。

雁助が目覚めた時、目の前にいたのはうめだった。

もう何年も経っているのに、はっと気づくと、うめがいた時の雁助の気持ちはいかばかりか。
でも、うめは部外者。復活を喜ぶのは、家族優先だ。

「石頭」「やかましいわ」とツネ(松永玲子)と雁助が夫婦らしいぶっきらぼうなやりとりをする。そうしながら、うめをチラ見する雁助。うめもチラ見。
うめに礼を述べるツネの「身内でもあらへんのに」という言葉の無意識なのか微妙に意識的なのかわからないが、とにかく棘。

その場面の前に、うめはあさに、世の奥方が夫を悪く言うのはなぜなのか、夫婦(めおと)とはけったいなものだと疑問を投げかける。
“妻だけは夫の悪いとこを知ってる自慢?”と問ううめに、あさは「愚痴6割、(他人の意見を聞いて)安心したい気持ち4割」と答える。おお、珍しく、あさがうめより優位に立っておる。

あさやツネから、うめが未知なる夫婦愛について考えさせられて、大阪に帰ってくると、「胸の痛む思いがもういっぺんできるなんて」とどこまでも純粋。

いろいろ押し殺しているうめをいじらしく演じている友近は、「あさが来た」と同じくNHK制作の「祝女」シリーズというコント番組(レギュラー放送として2010年からはじまり、シーズン3まで制作されている)では、愛人キャラを面白艶やかに演じていた。
ひとりの男の愛人3人が集り、牽制し合いながら、仲良く語り合う「愛人同盟」という人気コントで、舞台版でもこのコントが上演された。

ライター情報

木俣冬

著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』、ノベライズ『リッチマン、プアウーマン』『デート~恋とはどんなものかしら~』

URL:Twitter:@kamitonami

コメントするニャ!
※絵文字使えないニャ!

注目の商品