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恋愛ドラマの可能性を拓いた「逃げ恥」「セカムズ」…2016年のドラマを振り返ってみた

2016年12月30日 10時00分 ライター情報:木俣冬
2016年10月、テレビの総合視聴率(リアルタイム視聴率と、録画などのタイムシフト視聴率を合わせたもの)が発表されることになったため、ドラマの価値基準にも変化が。昨今、20%を超えるドラマは少なくなったが、総合にすると、20%どころか30%超えのドラマも登場した(「逃げるは恥だが役に立つ」(「逃げ恥」)や「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」など)。この視聴率測定方法の変化がドラマ業界では2016年の最も大きな出来事であり、これによって17年以降、ドラマが確実に活性化していくと思われるが、ここではこの1年間のドラマの注目点をあげたい。

月9がピンチ
1月期「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(いつ恋)は平均視聴率9.71%、4月期「ラヴソング」8.54%、7月期「好きな人がいること」8.9%、10月期「カインとアベル」8.23%とすべて10%切ってしまった。
そのわけのひとつに、恋愛ドラマが世間から興味を持たれなくなっているのではないかと言われていたが、「いつ恋」の村瀬健プロデューサーは当たっている恋愛映画の興収と月9の恋愛ドラマの視聴率はそれほど変わらないと言っていた。
皮肉にも、年の暮れ、月9が「カインとアベル」で恋愛よりもビジネスの世界での兄弟の確執を描いていたとき、TBSの「逃げ恥」という恋愛ドラマが大ヒット。しかもこのドラマで注目された恋愛下手な者たちの「契約結婚」は、15年1月期月9「デート〜恋とはどんなものかしら〜」で挑んだテーマでもあった。
月9のピンチはタイミングが良くなかっただけかもしれない。ぜひとも17年は、TBS に「火曜日からはじめよう」(劇中のみくりの台詞が、TBSの決意表明かと妄想してしまった)とは言わせておかず、“恋愛ドラマの月9”ブランドを復活させて、ドラマは月曜日から、であり続けてほしい。いや、月曜日も火曜日もどっちも楽しませてほしい。
いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう DVD BOX ポニーキャニオン

「逃げ恥」もよいけど「セカムズ」もね
月曜のフジテレビ、火曜のTBSときて、水曜日の日テレも好調だ。
2016年は、「逃げ恥」が星野源とガッキーの恋ダンスで旋風を巻き起こし、もう「逃げ恥」一色という雰囲気だが、その前に「世界一難しい恋」(セカムズ、日本テレビ4月期 水曜日)という布石があったことを忘れてはならない。「セカムズ」は、一流ホテルの社長(嵐の大野智)が社員(朝ドラ「あさが来た」の波瑠)と不器用ながら恋を育んでいくオリジナルストーリー(脚本・金子茂樹)で、平均視聴率は12.9%だが、最終回は16.0%まで上がった。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

コメント 3

  • 匿名さん 通報

    今回のこの記事は読みやすくて、偏ってない良い記事だと思います。ありがとうございます。

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  • 匿名さん 通報

    逃げ恥は久しぶりにツボにはまったドラマでした。ジャニーズに頼らなくても,いいドラマが作れるってことですね。

    1
  • 匿名さん 通報

    逃げ恥はほんとよかった このドラマのDVDだけはなんとしても買いたい

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