「日本で一人の男」
「こちらヒューストン、どうぞ」
アポロ宇宙船の月着陸や映画『アポロ13』を見た人は、こんなせりふをよく覚えていると思う。
ヒューストンは米南部テキサス州の町。米航空宇宙局(NASA)の訓練センターや運用管制センターがあり、近くに宇宙飛行士が大勢住んでいる。
実はそんな宇宙飛行士の一人が、私の妻・直子なのだ。
38歳の直子は来年3月、スペースシャトルで宇宙に飛び立つ。朝、シャワーを浴び、シリアルの朝食を済ませてテキパキと出て行くところは、普通のサラリーマンとあまり変わらない。
そして、いつも元気な7歳の娘・優希。ミニトマトとお絵描きと、プールで泳ぐのが好きだ。
私はといえば、直子が出勤したあと、毎日優希を小学校まで車で送る。
そう、私は、自分の夢だった仕事を辞め、米国で訓練をする直子を支えながら、家事も育児も、介護だってやる「兼業主夫」なのだ。主夫なら今どき大勢いると思うが、妻が宇宙飛行士の日本人主夫は、ただ一人私だけ。
打ち上げまで4カ月。妻であり母でもある宇宙飛行士を家族に持つ私たちのドタバタ生活を、37歳の私の目を通じてお伝えしていきたいと思います。
写真=家族3人でシャトル見学(2008年3月)
(文・写真 山崎大地 2009年11月21日)
■新宇宙家族 (Taichi_Yamazaki) on Twitter
http://twitter.com/taichi_yamazaki/


