避難所 下水詰まるためカップラーメンの汁飲み干す必要性

2011年4月11日 07時00分

ベストセラー『がんばらない』の著者で、諏訪中央病院名誉院長の鎌田實氏は、医療支援のため、福島県南相馬市に続いて宮城県石巻市と女川町に入った。以下は、鎌田氏の報告である。

* * *
石巻の惨状は、想像を遥かに超えていた。少し高台で津波の被害から免れた地域では、多くの家が倒壊することもなく、そのままの状態で残っていた。地震だけだったら、このくらいの被害ですんだものを、そうでない地域は、津波がすべてをさらっていってしまった。

宮城県の医療コーディネーターの石井先生に石巻の避難所を4つ案内してもらった。下水道設備が崩壊した。上水道も出ないという。

体育館の避難所は大変なことになっていた。こちらもまた上下水道とも機能していない。前日ラーメンの炊き出し隊がやってきて温かいラーメンを振る舞ってくれた。避難していたみんなは大喜びだったが、避難所の役員たちが「下水が詰まっているので汁は全部飲みほしてください」と声をかけて回った。

それを聞いて医師たちは慌てて「血圧の高い人のラーメンは汁を少なくしてください」と説いて回る。血圧の高い人にとって塩分摂取量が多くなってはまずい。みんなが下水道に振り回されていた。

※週刊ポスト2011年4月22日号

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