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1998年以降抗うつ薬の売り上げ増加と自殺者激増が一致

2011年9月28日 16時00分 (2011年9月28日 16時33分 更新)

 自殺者が一向に減らない。問題として取り上げられると、その都度、「不景気」や「ストレスの多い社会」がその原因とされてきた。そして早い段階で医師に診察してもらうことが自殺を未然に防ぐことにつながると言われている。だが、今、そこに大きな疑問符がついている。むしろ、真面目に医者に通えば通うほど、死へ近づいていくのではないかと疑念を抱かせる状況があるのだ。医療ジャーナリストの伊藤隼也氏が追及する。

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 自殺予防のための内閣府による早期受診キャンペーンを目にしたことはないだろうか。
 
「お父さん、眠れてる? 眠れないときは、お医者さんにご相談を」

 人口にこそ膾炙(かいしゃ)しているが、その成果は見る影もない。今年も9月10日から自殺予防週間が始まったが、日本の自殺者は一向に減っていないからだ。1998年以降、自殺者は常に3万人を超えており、先進国のなかで最悪の道を突っ走っている。

 相次ぐ自殺に国は2000年に初めて自殺予防対策を施策として取り上げ、2002年に自殺予防に向けて提言を行なった。その軸となったのが「精神科の早期受診」キャンペーンである。その根幹には、「多くの自殺者は精神疾患がありながら精神科や心療内科を受診していなかった。生前に医師が診察していたら自殺は防げたはずだ」という考えがあった。

 しかし、その論理は現在、根底から覆っている。

 自殺者の家族などが集まる全国自死遺族連絡会が2006年7月から2010年3月に自殺で亡くなった方1016人の遺族に聞き取り調査したところ、約7割にあたる701人が精神科の治療を継続中だった。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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