「採用担当者は、就活生のフェイスブックやツイッターまでチェックするの?」


これは就活生に毎年気にされることですが、採用現場の実情をありのままにお話ししましょう。面接が進んで人数がある程度絞られてきた段階で、採用担当者が候補者の名前をネットで検索するのは当たり前だと思ってください。

(文:河合浩司)


■「検索もしていなかったのか」と責任問われる



これは中途採用でも同じです。たとえば横領などの犯罪行為で逮捕経験があるのに、それを隠して入社しようとする人がいた場合、少なくとも採用担当者はそれを把握しておかなければなりません。


ネットの実名検索をしていなければ、何かあったときに担当者は「ネット検索で前歴も確認していなかったのか」と責任を問われてしまいます(もちろん、前科がある人をすべて採用しないという意味ではありません)。


したがって本名でフェイスブックに登録していて、設定が「公開」になっている学生の書き込みには、あっさりたどり着くことになります。


無防備に公開された情報に問題がなければいいのですが、内容によっては合否に影響することも十分にありえます。そもそも不特定多数に公開すべきではない内容を無防備に公開している行動そのものがチェック対象となるかもしれません。


面接の質問内容やグループディスカッションの様子が投稿されていたりすると、問題にする人事も少なくありません。SNSへの書き込みから店舗の閉鎖が起きる昨今ですから、企業が敏感になるのも致し方ないでしょう。


■「非公開設定にしても破られる」はありえない


もう一つ、よく話題にあがるのがツイッターです。こちらは本名で登録している人はあまりいませんが、採用担当者は「企業名」でエゴサーチをしています。面接を受けた直後などに選考の内容や印象、特に愚痴や不満を投稿していると見つかることも十分にありえます。


特定の企業に関する書き込みを避けるべきなのは、匿名で投稿しているブログでも同じです。

担当者がたどり着くきっかけを、わざわざ自分で作っていることになります。危ない投稿はしないのが一番ですが、どうしても書きたいのであればイニシャルぐらいでぼかしておいた方がいいでしょう。


なお、SNSの話をすると、過敏に不安を抱く就活生がたまにいます。「フェイスブックやツイッターを非公開設定にしても破られるんじゃないか…」と怖がる人も稀に見かけます。


しかし、安心してください。そんなことをしている暇は、採用担当者にはありません。

そもそも、そこまでして学生の実態を知りたいと思うほど疑いを持つくらいなら、とっとと不合格にしています。そして、次の面接希望者を集めることに時間を使いますから。


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