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ベトナム戦争で散布の枯葉剤 土壌汚染を95%無害化する技術

2016年11月23日 09時00分 (2016年11月25日 02時07分 更新)

米軍が60年代にベトナムで展開したランチハンド作戦で、上空から散布した枯葉剤(米空軍国立博物館所蔵)

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 ベトナム戦争時に「枯葉剤」で汚染された土壌からダイオキシンを除去し、再利用できる洗浄技術を清水建設(東京)が開発し、その効果を実証した。


 1975年に終わったベトナム戦争では、米軍が散布した枯葉剤で土壌汚染が進み、奇形児の出産が増加し、帰還兵が重い後遺症に悩まされるなど、深刻な影響をもたらした。


 清水建設は以前から、ダイオキシンで汚染された土壌洗浄処理を国内で続けていたが、昨年5月からベトナムにわたり、洗浄技術の効果を確かめる実験を開始。


 汚染濃度が異なる土壌サンプルを25キロほど日本に持ち帰って洗浄処理を実施した。この技術は、汚染土壌を土の粒の大きさごとにふるい分けして、水洗いや汚染物質を吸着する泡を使って洗浄するというもの。通常、ダイオキシンで汚染された土壌の無害化には、1000℃以上の高温処理が必要だが、処理コストがかかるうえ、排気ガスなど環境への影響も大きい。


 


 洗浄実験の結果、高濃度に汚染された土壌でも、95%のダイオキシンを除去することに成功し、洗浄済みの土壌の7割近くをそのまま現場に埋め戻して再利用できることがわかった。残り3割の土壌は熱処理することで、通常処理の半分のコストに抑えられる見通しだ。


 清水建設によると、ベトナムでは南ベトナムを中心に、今もなお28カ所で高濃度の汚染土壌が残っており、こうした負の遺産の解消を目指して各国の研究機関が浄化事業に参加している。


 清水建設は、ベトナム政府機関や国際協力機構(JICA)などからの資金提供を受けて、今後3~4年以内に洗浄処理プラントを建設したいと考えている。

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