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石田衣良氏の年頭所感 「新海誠氏と宮崎駿氏の違いは」

2017年1月4日 16時00分 (2017年1月4日 16時33分 更新)

作家の石田衣良氏

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 2016年と2017年の日本と私たちはどうあったのか、あるべきなのか。直木賞作家・石田衣良氏にインタビューをお届けする。(取材・構成=フリーライター・神田憲行

 * * *
 2016年の日本は貧しさから社会への不満がいよいよ露わになった年だったと思います。そのひとつが差別意識です。

 僕のツイッターは本の話とかその日の出来事をつぶやくくらいの穏やかなものなんですが、それでも突然「朝鮮土人は半島に帰れ」みたいなメッセージが送られてくることがあります。世界情勢が100年前と似ているとつぶやいたぐらいなんですが。よくわからないけれど、偏見がすごいんだなと思った。

 昨年、沖縄県で警察官の「土人」発言がありました。みんな貧乏を取り繕えなくなって、むき出しの差別意識が露わになってきました。ファッションと同じで、ネクタイとかジャケットを脱いでいるんですよ。今は自分だけこんだけ辛い目にあっているという嫉妬の時代ですかね。不倫した芸能人叩きとか、落ちていく人を叩くのはすごいですよね。

 ただ貧しさへの不満の現し方が日本と世界では大きく違う。世界は投票行動にでますよね。アメリカでトランプさんが選ばれたり、世界で強権的な指導者が現れているのはそういう理由です。日本では自分が諦めて誰とも付き合わずに孤独死するか、身近な人を叩いて世界の諦めを表現します。若い人は「日本、死ね」だと思いますよ。

 待機児童の問題で「日本死ね」と書いた個人ブログが話題になりましたけれど、あれは時代の空気をよく吸い取ってますねえ。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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