アジア市場でも大人気の日本のAV女優が、台湾で高級売春を行っているという話が浮上。台湾紙「自由時報」では、日本の人気女優、星空キラリが3月中旬に3日間限定で5~7.5万台湾ドル(約18~27万円)で、客を募集していたことを伝えている。



 実際に売春が行われていたかは定かでないが、日本人AV女優の出稼ぎ売春は実在するのか? 急きょ現地台北へ飛んだ。

 報じられた一件は、主にインターネットを介しての告知だったが、台湾ではウラ風俗としての売春が伝統的に存在する。これは、日本統治時代の公娼制度を受け継いだものだという見方もあるが、2011年の法改正では「特区」という売春の合法エリアが制定された。だが、実際には路上に立つ売春婦や客引きなども、ひそかに存在している。当局にも、わかっていて黙認しているような空気がある。

 夜になると売春婦が立つことで知られているのは、パワースポットとして有名な龍山寺の目前にある「華西街観光夜市」の周辺だ。
この夜市は、派手な屋台が並ぶ観光スポットであるほかの夜市と違い、大人のオモチャやヘビ料理を売る店もある、ローカル色の強い場所。表通りには一般的な台湾料理の屋台が並ぶが、裏通りに入ると、いかにも水商売風の女性たちが立ち並ぶ。

 ピンク色の看板がギラギラ光る、一見してキャバクラのような店は、売春婦の斡旋所だったりする。周辺には客引きの中年女性もうろついていて、日本語で「女の子欲しい?」と聞かれる。海外の売春エリアに通い慣れているような日本人男性にとっては、おなじみの場所でもあり、客引きに500円程度のチップを渡せば4,000~6,000円で遊べるというのが現地相場だ。

 日本の人気AV女優の売春に関しては、伝え聞く金額がこの相場より30~40倍も高いわけだから、このエリアの売春とはまた別物かもしれないが、餅は餅屋。
客引きの女性に話を聞いたところ、なんと「日本のAV女優は2万台湾ドル(約7万4,000円)で呼べる」というのである。

「日本のAV女優、いっぱい来てるよ。みんなきれい、きれいね」と客引き女性。

 フリーライターのハイセーヤスダ氏が客に扮して「そのAV女優とは誰か」としつこく聞いても、女性は「お金を払うまでは言えない」と明かさない。それでも「本当に日本のAV女優なのか?」と何度も念押しするが、「そうだ」と言い張っている。そこで、実際にはプレイせずとも顔を見られるのならと、女性を呼んでもらうことにした。


「今夜すぐは呼べないよ。予約を入れないと来てくれない。4日後に呼べる。だから、今日は台湾の女のコで遊んでよ」

 4日後まで現地滞在できないため、ここは断念するしかなく、いまいち信用できない印象だったが、かつて日本で働いたことがあり、日本語を話せるホテルのフロント女性に話を聞いたところ、「うちのホテルには、これまで4人のAV女優が泊まったことがある」との証言を得られた。

「日本のAV制作会社が、あまり稼げなくなった女優をこっちで商売させているのは本当です。有名ではない女優でも、出演した作品のDVDパッケージを見せれば、台湾の男性は高いお金を出します。
日本のAVは、こちらでは大人気なので」(同)

 確かに夜市周辺でも、日本のAV作品をコピーした海賊盤DVDが大量に売られていた。AVに詳しいヤスダ氏によると「見たこともないようなメーカーの無名女優のマイナー作もたくさん。この程度の出演者だったら、ブッキングは難しくなさそう」という。

 とはいえ、キラリのような高額設定でないなら、台湾まで来て1件数万円の仕事をこなすより、日本のソープランドなど風俗店で働いたほうが早そうな気もするが、フロント女性は「日本で働くと“AV女優が勤務”って話がすぐ広まるけど、こっちならこっそり稼げるでしょ。何か事情のあるAV女優が来てるんだと思います」。

 そう話している途中、茶髪にミニスカートの女性がロビーを通り過ぎて行った。


「あの子も、中国から来た売春婦よ」とフロント女性。われわれの泊まったエリア内の安ホテルは、売春婦の待機場所でもあったようだ。ただ、あくまでも特区以外の売春は非合法であり、昨年は中国から連れてこられた売春婦が大量に逮捕されているため、日本人AV女優の出稼ぎ売春も、あまり目立つと当局に摘発される可能性もあるかもしれない。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)