<共謀罪採決強行>最後は数の力 国会内外、嘆き憤り

2017年5月19日 22時31分 (2017年5月20日 06時27分 更新)

衆院法務委員会で採決された「共謀罪」法案に反対し国会議事堂(手前)周辺に集まった人たち=東京都千代田区で2017年5月19日午後6時20分、本社ヘリから

 最後は「数の力」で押し切った。「共謀罪」の成立要件を改めた「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を審議した19日の衆院法務委員会。自民、公明両党と日本維新の会は審議時間が「目安」の30時間に達すると、大勢の野党議員からのヤジと怒号にひるむことなく、淡々と採決し、可決した。深まりや歩み寄りのない議事に、国会の内外では嘆きや憤りの声が相次いだ。

 採決強行は、用意周到な「共謀」を基に進められた。

 午後1時過ぎ。日本維新の会の丸山穂高氏は、いずれも自民党の土屋正忠氏と鈴木淳司委員長に呼びかける形で「質疑終了後、直ちに採決に入るようお願いして終わる」と述べた。すると土屋氏は、鈴木委員長の指名を受け、すぐさま質疑終局と討論省略の動議を読み上げ始めた。

 「何を言っているんだ」「おかしいだろ」。議員席を取り囲むようにして詰めかけた大勢の野党議員から怒号が飛ぶ。野党議員たちは土屋氏、鈴木委員長の順で詰め寄ったが、2人とも動じるそぶりはない。

 2人の発言はヤジでかき消され、何を言っているのかは判然としない。それでも、鈴木委員長の近くに立つ与党議員が身ぶりで起立を促すと、自民、公明、維新の議員が一斉に立ち上がった。

 衆院事務局によると、起立採決は、公明党の国重徹氏による付帯決議読み上げとそれを受けた金田勝年法相の発言を挟んで計5回。この間約5分だった。いずれも自民、公明、維新の賛成多数で可決され、散会となった。

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