<北朝鮮拉致>諦めない 「早く私の家族も」5人帰国15年

2017年10月13日 21時39分 (2017年10月13日 22時03分 更新)

チャーター機のタラップを下りる地村・浜本夫妻(前列右から2人)、蓮池・奥土夫妻(2列目)、曽我さん(後列中央)=羽田空港で2002年10月15日

 北朝鮮に拉致された被害者5人が帰国して、15日で15年になる。いまだに帰国を果たせずにいる被害者の家族は、解決の糸口を見いだせない現状に焦燥感を募らせ、一日も早い拉致問題の解決を切望している。

 ◇有本恵子さん父母「私たちの命あるうちに」

 神戸市出身の有本恵子さん(行方不明時23歳)は欧州留学中の1983年、音信不通になった。父明弘さん(89)と母嘉代子さん(91)はそれぞれ持病を抱えながら、34年以上、娘との再会の日を待ちわびてきた。しかし、年を取るにつれ、身も心も限界に感じることが増えてきた。「何とか一日も早く、私たちの命あるうちに解決してほしい」。その思いは切実だ。

 まだ拉致問題が広く知られていないころ、有本さん夫妻は独自に外務省に掛け合ったが、「北朝鮮と国交がないから無理」と言われた。「街頭で(情報提供を求める)チラシを配っても払いのけられたこともあった」と振り返る。

 北朝鮮は2002年9月、日本人の拉致を初めて認めて謝罪したが、日本政府が認定した被害者17人のうち、恵子さんら8人について「死亡した」と説明した。夫妻は一度は諦めたが、「死亡書類」に書かれていた恵子さんの生年月日が誤っているなど不自然な点が多く、「絶対にうそ」と確信を持った。

 被害者5人が帰国して以降、事態は一向に進展していない。夫妻には日本政府が弱腰に見えてならないという。「日本は北朝鮮になめられている」と嘉代子さんは憤る。

注目の商品