この夏は、メリハリのある天気や気温。梅雨時期は前線が活発で降水量が多め、そのあと猛暑・酷暑の可能性。

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全国的に暑い夏

この夏は、猛暑・酷暑の可能性があります。その理由を端的に言うと、「高気圧の勢力が強い」、「真夏は例年以上に晴れる」と予想されているためです。高気圧に関しては、チベット高気圧が大陸東部から日本付近にかけて強い見込みで、太平洋高気圧も強く、さらに北への張り出しが強いです。ちなみに昨年の8月後半は太平洋高気圧の勢力が日本のはるか東で強かったため、その西の縁にあたる関東や東北、北海道付近が台風の通り道となりました。8月17日に台風7号がえりも岬付近に上陸(北海道に台風が上陸したのは9年ぶり)し、その後、台風11号が21日に、台風9号が23日にと、北海道は一週間で3つの台風が上陸しました。また、8月30日に台風10号が岩手県大船渡市付近に上陸。

東北の太平洋側に上陸するのは、台風の統計が整備された1951年(昭和26年)以降、初めてのことでした。高気圧の位置は暑さもそうですが、台風の進むコースにも影響があるのです。


近年の暑さの記録

高気圧の勢力に加え、地球温暖化の影響でベースとなる温度が平年より高いまま推移するこの夏。暑さの記録もでてくるかもしれません。近年で言うと、2016年は大阪で8月の猛暑日日数が23日と過去最多。2015年は東京で8日連続(7月31日~8月7日)で猛暑日。

2013年8月12日に、高知県の江川崎(四万十市)で国内最高気温41度を記録しています。


梅雨は降水量が多めか

この夏は太平洋高気圧の勢力が強く、梅雨時期は梅雨前線に向かって南からの暖かく湿った空気が入り込みやすいでしょう。そのため、前線の活動が活発になり、激しい雨の頻度が増すかもしれません。降水量としても平年より少し多くなる傾向です。梅雨が明けた後は、全国的に日照が多く、雨が少なくなりそうです。昨年は関東で水不足が深刻化しましたね。

ダムの貯水率は「冬の雪の量」「春先の降水量」「梅雨」「台風」などがポイント。今のところ、冬の雪の量は平年並みか少し多めです。あとはこの先、どれくらいの降水があるかによります。