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専業主婦と共働き それぞれ違うワンオペ育児のつらさ

2017年10月4日 16時00分 (2017年10月9日 05時55分 更新)
「夫の帰りが遅いから、平日はほぼワンオペ」

こんな風に最近、「ワンオペ育児」という言葉が子育て中のママたちのあいだでごく普通に使われるようになってきている。ワンオペとはワンオペレーション(一人作業)の略。夫婦の片方が仕事などで不在の時間、もう片方が子どものお世話と家事をひとりでまわしている状態を意味する。

子育てを主体的に関わる男性=「イクメン」という言葉がようやく世間に浸透してきたかと思いきや、子育て世代の実態はいまだ妻によるワンオペ率が高い。ママ向けの子育て講座などを開催しているファインコーチングの山崎洋実さんは言う。

「ひと口にワンオペ育児といっても、それぞれの家庭状況によって抱えるつらさは異なってきます。保育園の送迎、買い物、夕食作り、食器洗い、お風呂入れ、寝かしつけ…など、実質の作業は同じでも、共働きと専業主婦ではそれぞれ異なるしんどさを抱えているのです」(山崎さん 以下同)

●肉体的・精神的に追い詰められるワーママ

「ワンオペ」という言葉を日常的に使うのは圧倒的に共働き家庭のほうが多い。共働き家庭のワンオペ育児のつらさとはどのようなもの?

「まず肉体的に大変だということ。退勤してお迎えに行って、帰宅後も休まることなく子どものお世話と家事を並行してこなして…という毎日は常に時間との闘い。そうなると当然、精神的な余裕も失われてイライラしやすくなります」

もうひとつは、パートナーとの不平等感だ。特にフルタイムの共働き家庭の場合、妻と夫がどう家事・育児を分担するかというのは永遠のテーマといってもいいだろう。

「自分は仕事をしながら家事・育児をフルで頑張っているのに、パートナーの分担率は極端に低い。こうなると夫婦間に不公平感が生じ、相手への不満につながります。夫婦仲に亀裂が入り、離婚に至るケースも多いのです」

●専業主婦ならではの孤独と罪悪感

だが、夫婦のどちらかが働きに出て、もう片方が家庭を切り盛りする専業主婦(夫)ならば、そもそも「ワンオペ育児」が常態化しやすいが…。

「専業主婦(夫)は必然的に、家事・育児がメインの役割になりますよね。家族や親戚、ご近所との関わりが密接だった昔なら、夫婦の“外”のネットワークから協力が得られていた。ところが今はそういったつながりが失われたため、子育て中の母親は孤独に陥りやすい構造になっているのです」

専業主婦(夫)、特に地元から離れた場所で結婚した夫婦は、親のサポートを気軽に頼れない。都市部ならご近所と密なつき合いをすることもそうないだろう。働きに出ていないと社会的ネットワークも狭くなりがちだ。そんな状況で、独力で子育てをするのは相当なしんどさを感じることも多い。

「子どもはかわいい。ですが、ずっと子どもと一緒の時間ばかりを過ごして大人との会話が減ると、誰しもストレスを感じるのが普通なんです。それなのに“育児は母親がするもの”という旧来の価値観があるから、専業主婦は誰かに頼ることに罪悪感を持ちやすい。そこがつらさです」

どちらかが楽でどちらかが大変、というわけではない。共働きと専業主婦(夫)は、それぞれ違う種類のつらさがある。そこをしっかり理解しておこう。
(取材・文:阿部花恵 編集:ノオト)

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注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

コメント 1

  • 匿名さん 通報

    家事育児を完全に分担出来ないのはもう分かり切った事じゃん。いい加減認めなよ。人によって負担の感じ方は違うんだし、夫婦でその都度折り合うのが嫌で揉めるなら子供なんて持つ資格は無い。被害者ぶるのが一番最低

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