白い筋も大事な栄養!

外側の皮ごと食べれば、もっと栄養がある!?
ところで、ミカンの食べ方は、人それぞれのようである。ざっくりと3つに割って白い筋ごと食べる大胆な食べ方(これを「愛媛割」と言うとテレビでやっていた)、白い筋をご丁寧に取り除き、プルンとした橙の果実を1粒ずつ皮をむき食べるお嬢様式……。どちらが栄養摂取としては好ましいのか!?
さて、ミカンといえば、温州ミカン。ミカンの栽培が盛んだった中国温州の地名が、この名の由来と言われている。現在日本で売られている温州ミカンは日本で改良を重ねられた独特のもので日本の冬を代表する果物となっている。
温州ミカンの栄養的な特徴は、ビタミンCが豊富であること。ミカンには1つで約30mgのビタミンCが含まれるというから、3〜4個食べれば、成人のビタミンCの一日摂取量の目安(100mg)が補給できてしまう。ビタミンCには、免疫力アップ、抗酸化作用があるから、風邪の季節はしっかり補いたい。
しかも、それだけにあらず!
温州ミカンの色のもとで、体の中でビタミンAに変わるβ―クリプトキサンチンには抗酸化作用がある。他にも、フラボノイド、テルペノイドなどの抗酸化物質が含まれており、発ガン物質の活性化を阻害したり、活性化した発ガン物質を排泄する働きもあるといわれている。さらに、温州ミカンの袋には食物繊維のペクチンが豊富で、皮などにつく白い筋にはビタミンB群、ビタミンC、ビタミンPが含まれているのである。ビタミンPには毛細血管を強くして高血圧や脳出血を防止する働きがある。
そして、ミカンの皮には香りの成分のリモネンやテルピネンなどを主成分とする精油が含まれているので、ミカンの皮を風呂などに入れるとこの精油成分が溶け出し、血行を良くすると言われている。また漢方では、皮を干したものを「陳皮」と呼び、生薬として健胃剤、咳止め、去痰などに用いられる(陳皮は七味トウガラシにも含まれる)。
と、ミカンはとてつもなく健康効果のある食べ物なのだ。言うまでもなく、ガブリと大胆に食べた方が栄養摂取として好ましい。といっても、皮ごと食べるのは無理があるので、せめて白筋くらいは取らずに食べたいもの。上品にお嬢様式などともったいない食べ方をせずに、たくましく食べて健康になろう!
(管理栄養士 上村陽子/MediThink)
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