閉幕迫る「大地の芸術祭2009」北川フラム インタビュー
2009年11月20日 00:00ーただ外部の人間が異星人として入ってきて、にぎやかして去っていくのではなくて、移住や帰郷によって定着したのは、いい発展のしかたですね。

妻有には大小含めて200の集落があったのだけれど、学校や空家は捨てられてあばら屋になってしまう。そういう負の遺産がプラスの遺産になるということが起きてきた。試行錯誤しながらやってきましたが、展望が少し見えたという感触はありましたね。最初はアートをきっかけに楽しいことをやりたい、あるいはよその人と繋がることがしたい、というのが一番だったんですが、また違う面も見えてきましたね。
ー越後妻有の成功から地方発のアートが増えた、地方自治体はもうアート頼みみたいな傾向があるかとは思いますが、その点についてはどうお考えですか?
だって、それしかないよね(笑)。産業誘致という時代ではなくなってきている。最新の情報に最短でアクセスすることだけに価値を見出すのではなく、アートを通して、五感や身体という人間が本来もっている技術を再発見していく。そういう風潮があるのは皆さんもおわかりでしょう。
ーしかし、ただアーティストを呼んでくればいいわけではなく、作品選びや場作りが重要なのではないかと。
決定的なのは、作品がいいことですね。いくら作品がいっぱいあってもそれだけではダメ。人を震わすような作品を見せていかなくてはならない。その中で公募は非常に重要だと思っています。打率はそんなに高いわけじゃないけど、だいぶクオリティがあがってきました。公募の審査は、全部自分一人で見ます。作品数は1000くらいですかね、3ヵ月かけてじっくり見ます。
建築やデザイン系の人はプレゼンがうまいけれど、実際に作ってみたら面白くなかったという例もある。だからアーティストの方が断然面白い。アーティストは、感情とか感覚という生理でうごいていますからね。大げさかもしれませんが、命がけですよ、送る方も選ぶ方も(笑)。もちろん稚拙な作品も多いんですが、その中から光を放ちそうなものを判断するようにしています。
選ぶ基準としては、多様性が重要だと考えています。美術というのは、唯一、人と違ったことをするのが許されるジャンルです。早いとか正しいとかモデルに近いとか、そういう基準がない。美術だけは違う。それは何故かというと、人間は一人ひとり違う、それをあらわしているのが美術なんですね。
だから言ってみれば、何でもアリです。美術というのは、明治時代以降、美術館や藝術大学を作り、展示や管理ができる、正解があるということを作り上げてきた。今ではそれが「美術」と言われて、高尚に扱われていますが、そこで失ってきたものも多い。「お祭り」「食べ物」「庭」「床の間」のようなものです。そういうのって、価値判断が難しいですが、人間にとっては非常にリアルなものなんですね。そういうものが全部アリなんだということを、妻有ではやりたい。

妻有には大小含めて200の集落があったのだけれど、学校や空家は捨てられてあばら屋になってしまう。そういう負の遺産がプラスの遺産になるということが起きてきた。試行錯誤しながらやってきましたが、展望が少し見えたという感触はありましたね。最初はアートをきっかけに楽しいことをやりたい、あるいはよその人と繋がることがしたい、というのが一番だったんですが、また違う面も見えてきましたね。
ー越後妻有の成功から地方発のアートが増えた、地方自治体はもうアート頼みみたいな傾向があるかとは思いますが、その点についてはどうお考えですか?
だって、それしかないよね(笑)。産業誘致という時代ではなくなってきている。最新の情報に最短でアクセスすることだけに価値を見出すのではなく、アートを通して、五感や身体という人間が本来もっている技術を再発見していく。そういう風潮があるのは皆さんもおわかりでしょう。
ーしかし、ただアーティストを呼んでくればいいわけではなく、作品選びや場作りが重要なのではないかと。
決定的なのは、作品がいいことですね。いくら作品がいっぱいあってもそれだけではダメ。人を震わすような作品を見せていかなくてはならない。その中で公募は非常に重要だと思っています。打率はそんなに高いわけじゃないけど、だいぶクオリティがあがってきました。公募の審査は、全部自分一人で見ます。作品数は1000くらいですかね、3ヵ月かけてじっくり見ます。
建築やデザイン系の人はプレゼンがうまいけれど、実際に作ってみたら面白くなかったという例もある。だからアーティストの方が断然面白い。アーティストは、感情とか感覚という生理でうごいていますからね。大げさかもしれませんが、命がけですよ、送る方も選ぶ方も(笑)。もちろん稚拙な作品も多いんですが、その中から光を放ちそうなものを判断するようにしています。
選ぶ基準としては、多様性が重要だと考えています。美術というのは、唯一、人と違ったことをするのが許されるジャンルです。早いとか正しいとかモデルに近いとか、そういう基準がない。美術だけは違う。それは何故かというと、人間は一人ひとり違う、それをあらわしているのが美術なんですね。
だから言ってみれば、何でもアリです。美術というのは、明治時代以降、美術館や藝術大学を作り、展示や管理ができる、正解があるということを作り上げてきた。今ではそれが「美術」と言われて、高尚に扱われていますが、そこで失ってきたものも多い。「お祭り」「食べ物」「庭」「床の間」のようなものです。そういうのって、価値判断が難しいですが、人間にとっては非常にリアルなものなんですね。そういうものが全部アリなんだということを、妻有ではやりたい。
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