リチャード・ロジャースを一気見、作品集が発売に

2008年1月14日 00:00
 イギリスの建築家、リチャード・ロジャースの有名プロジェクトをまとめた作品集「Richard Rogers Complete Works」が、3巻セットとして2月に発売される。
 
 リチャード・ロジャースが一躍有名になった作品と言えば、1971〜77年にレンゾ・ピアノと組んだプロジェクト、パリの「ポンピドゥー・センター」だろう。通常、建物の壁や床の中に隠してしまう水道管、冷暖房ダクト、電気パイプなどの設備機器や階段などの共用部を、すべてむき出しにして建物の外部にさらし出すという大胆な構造を考えた。

 それはあくまでも内部空間をすっきりと見せるための手法であり、「内蔵主義」と揶揄されながらも、彼は徹底して独自のモダニズムを貫いたことが分かる。

【ポンピドゥー・センター、フランス・パリ】 
Centre Culturel d’Art Georges Pompidou, Paris, France, 1971-77, (Piano + Rogers) / PHOTO:Paul Wakefield

 その後も1978〜86年のプロジェクト「ロイズ・オブ・ロンドン」など、彼の潔い機能主義的な建物は次々と実現していく。
【ロイズ・オブ・ロンドン、イギリス・ロンドン】
Lloyd’s of London, London, UK, 1978-86 / PHOTO: Arcaid/Richard Bryant

 第1巻はそうした初期の作品が収められている。もうひとつ興味深いのは1960年代に建てられたいくつかの住宅だ。リチャードの両親の家も紹介されている。緑の庭に囲まれた敷地に建つロジャース家は、向かい合う両壁が全面ガラス張りで、内部と外部が一体化したような空間の広がりを感じさせるつくりとなっている。

 これも潔い箱形のモダン住宅であるが、センスのいい、温かみのあるインテリアによって、いわゆる無機質な印象は一切与えない。家とは住み手によってつくられるものだという、ごく当たり前のことを改めて感じさせる。


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