ミラノサローネ2010、パナソニック電工の「全体快適システム」

2010年5月18日 21:30
 黒をベースにした空間に、ナチュラルブラウンのスリットが立ち並ぶ。照明やトイレやキッチン。一体ここは何を見せているのだろうか、と足を止めるひとも多かったに違いない。

 実はここ、パナソニック電工の展示会場「(standard)3(スタンダード3乗)−smart」。ミラノサローネではすっかり展示の常連となったパナソニック電工だが、今年は「モノを見せるのではなく、次世代のシステムを見せる」と新しい試みに挑んだ。テーマは「全体快適」。



 専業制の強い欧州の企業と違い、パナソニック電工のように住宅建材、家具や住宅設備、制御システム、電材と、一つのメーカーが幅広く商品や技術を持てることは世界的にも珍しい。さらにこれらをシステムでつなぐ技術も進化している。

 総合力をどう表現するかが、ミラノ出展における同社の深いテーマだった。これまで照明やキッチン、バスなど、製品カテゴリーで見せていたその哲学を今年は思い切って逆の発想に転じた。イタリア人デザイナー、マルティノ・ベルギンツ氏(下写真)が手がけた空間は「現代の洞窟」。ここに同社の10製品が散りばめるように展示されている。

 まず会場は、同社のエコ建材「ケナボード」で構成。CO2を吸収し、成長の早い植物ケナフで作られた構造用壁下地材だ。この荒々しい表情を空間デザインに生かしたのが、ベルギンツ氏のアイデア。吸湿性もすぐれたこのボードが空間の心地よさにも一役買うという。


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