モダンデザインの粋を見る「バウハウス・デッサウ展」

2008年5月3日 00:00
 バウハウスという言葉は、デザイン好き、家具好きなら誰もが知っているキーワードだろう。1919年にドイツ・ヴァイマールで産声を上げた造形芸術学校で、初代の校長はヴァルター・グロピウス。

バウハウス・デッサウ校舎

 教師には、抽象絵画の創始者ヴァシリー・カンディンスキー、「忘れっぽい天使」などの作品で日本でも人気のパウル・クレー。建築家は、校長のグロピウスに加え、バルセロナ・チェアで有名なモダニズムの巨匠ミース・ファン・デル・ローエ、大量生産の礎を作り上げたマルセル・ブロイヤー。そして、実験的なフォトモンタージュ等の作品で知られるラスロ=モホリ・ナジや、ヘルベルト・バイヤー… 現在の建築、アート、デザイン、インテリア、写真界に与える影響は果てしない。

 現在、東京・上野の東京藝術大学大学美術館で開催されている「バウハウス・デッサウ展 BAUHAUS experience, dessau」は、当時最先端の造形美術学校で行われていた、豪華教師陣たちによる造形・美術教育の雰囲気が非常に良く伝わる展覧会だ。

バウハウスの工房で作られた、プロトタイプの数々

 デッサウ期とは、設立の地であるヴァイマールからデッサウに場所を移した1925〜1932年の7年間を指す。この間は、創設者のグロピウスが掲げた高い理想に基づいた教育方針が少しずつ根付いてきた、いわばバウハウスの黄金期と言える時代だ。
ヴァイマール国立バウハウス1919-1923 1923 年 (c)APG-JAA

 展覧会は、「デッサウ以前/バウハウスとその時代」「デッサウのバウハウス/基礎教育と工房」「建築」という三部で構成されている。

 これまで行われてきたバウハウス展と一線を画すポイントは、241点という展示作品の多さだけではない。バウハウスの授業で学生たちが作ってきた、さまざまなプロトタイプや、授業中のノートまでもが公開されているのだ。つまり鑑賞者は展示物を通して、バウハウスでの活気ある授業を体験できるというわけだ。


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