真っ二つ牛来日「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」

2008年5月6日 00:00
 1984年からロンドンのテート・ブリテンで、ほぼ毎年開催されている「ターナー賞」。絵画・彫刻・写真といった通常のアートの枠組みにとらわれることなく、多様で今日的な表現を取り上げるこの賞は、現代美術界で最も重要な賞といわれている。

 現在、東京・六本木の森美術館では、ターナー賞全受賞者の歴代作品を一堂に集めた「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」が行われている。


 まずは、この展覧会の最大の見どころといえる、デミアン・ハーストの衝撃的な作品から。

デミアン・ハースト《母と子、分断されて》1993年/2007年
208.6x332.5x109cm (x2)、113.6x169x62cm (x2) スチール、ガラス強化プラスチック、ガラス、シリコン、牛、子牛、ホルムアルデヒド溶液 アストルップ・ファーンリ近代美術館、オスロ蔵

 デミアン・ハーストという名前はご存知の方が多いのではないだろうか。ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YABs)と呼ばれ、90年代以降のコンテンポラリーアートを代表する人物である。

 この作品は「Natural History」という、動物をホルマリン漬けにしたシリーズのひとつだ。有名なのは、体長4メートルあるサメを一頭まるごとホルマリン漬けにした『生者の心における死の物理的不可能性』(The Physical Impossibility of Death in the Mind of Someone Living)。これは、オークションで1千万ユーロ(約13億3千万円)で落札されたことで大きな話題ともなった。デミアン・ハーストは95年にターナー賞を受賞している。


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