英国デザインの巨匠、アラン・フレッチャー回顧展

2008年5月16日 10:25
 2006年9月、享年74歳で惜しまれながらこの世を去った、イギリスグラフィックデザイン界の草分け的存在であるアラン・フレッチャー。ヴィクトリア&アルバートミュージアムのロゴデザインはあまりにも有名だ。

 現在、東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催中の「アラン・フレッチャー:英国グラフィックデザインの父」では、50年以上に渡るアラン・フレッチャーのデザインの真髄を見ることができる。
Alan Fletcher: The Father of British Graphic Design

 アラン・フレッチャーは、1931年ケニアで生まれた。その後、ロンドンへと移り住み、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートでデザインを学び、その後アメリカへと留学することになる。

 留学先はイェール大学建築デザイン学部。ここで、アメリカデザインの先駆者であるポール・ランドやバウハウスでも教壇に立ったヨゼフ・アルバースに師事することになる。在学中には、レオ・レオーニがADを務めるフォーチュン誌の表紙に、フレッチャーのデザインが採用されたことも。卒業後は、ロサンゼルスのソール・バスの元で働き、自身のデザインの基盤を作り上げた。

 そして、イギリスへと戻り、アメリカ時代からの友人ボブ・ギル、ロンドン時代の友人コリン・フォーブズとともに、デザイン事務所「フレッチャー/フォーブズ/ギル」を設立。当時の英国デザインにはなかった、自由でウィットに富んだデザインは、60年代のロンドンに旋風を巻き起こした。そして、ピレリ(ダブルデッカーのバス広告が有名)、ペンギン・ブックス、オリベッティなどの広告デザインを手がけた。

 72年には、ペンタグラムを共同で設立し、ロイター、マンダリン・オリエンタル・ホテル・グループ、ヴィクトリア&アルバートミュージアム、ダイムラー・ベンツなど、大規模なクライアントの仕事を手がけるにまで成長した。
Designers' Saturday London

 上は1982年に開催された「Designers' Saturday」というイベントのためのポスター。図形を風船に見立て、手描きの風合いと幾何学模様を巧みに合わせた。


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