【PingMag】紙の仮設小学校で、四川省の子供達に笑顔を
2008年11月19日 00:00
新学期が始まり、完成した仮設の小学校で授業を受ける四川省成都市の生徒たち。
世界中の目まぐるしいニュースの中で、今年5月の中国四川省大地震は今でも記憶に新しいのではないだろうか。マグニチュード8を記録し、死傷者は40万人を超え、半年経った現在ももちろん、その復興作業は続いている。
そんな中、慶応義塾大学の坂茂研究室、松原弘典研究室では、学生を中心に、四川省の省都である成都市に紙管を用いた仮設小学校を建設した。学生のプロジェクトリーダー、土井亘さんにお話を伺いながら、建築と災害復興について考えてみたい。
まずは、どのような経緯で仮設の小学校を作るプロジェクトが立ち上がったのかをお聞かせ下さい。
僕が所属する坂茂研究室では、もともと災害復興のプロジェクトを行っていたので、中国で地震が起きた直後に、何か動かなければ、という話になりました。そして、中国に事務所を持つ松原さんに坂さんがすぐ連絡を取り、二人で現地へ視察に行って、成都市にある西南交通大学の協力を得ることができました。
その後、西南交通大学のキャンパス内に仮設の住宅をデモンストレーションという形で建てたところ、それを見た方から成都市内の華林小学校の建設依頼がありました。

6月に行われた西南交通大学での仮設住宅のデモンストレーション。
小学校がある成都市はどのような地域なのですか?
最も被害が大きかった地域からは車で二時間ぐらい離れた地域で、そこに比べればそれほど被害が大きいわけではないのですが、そういう所こそ、復興支援が行き届かないのです。被災はそれほど大きくはないけれど、困っている人達を助けていこうということになって、9月の新学期に間に合うように小学校を建てることになりました。
具体的に、どのような小学校を建てたのでしょうか?
大きさは奥行き6m×幅30mを1棟にして、それを3棟。1棟が3等分されているので、全部で9教室分です。設計は、坂さんが出したアイディアを博士課程の原野さんが図面に起こしました。基本的には、紙管をフレームとして、壁には中国製の値段も安くて加工しやすい素材を使い、屋根に合板、断熱材、ポリカを乗せました。

教室の断面図。

左は、教室が紙管をフレームとしたシンプルな作りであることが分かる図面。右は、平面図。
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