ワタリウム美術館で「島袋道浩 展:美術の星の人へ」

2008年12月24日 17:50
 ベルリンを拠点に活動をしているアーティスト・島袋道浩氏。東京・外苑前のワタリウム美術館で、日本国内では初となる大規模な個展「島袋道浩 展:美術の星の人へ」が開催されている。

 島袋氏は90年代の始めより、その土地ならではの要素(素材や人、場所)を使いパフォーマンスや展示、インスタレーションを行ってきたアーティストである。例えば、「鹿をさがして」は、茨城県守谷町でいるはずもない鹿を探し、その模様をビデオや写真、本に収めて展示をした。「キュウリの旅」というプロジェクトでは、ロンドンからバーミンガムまでボートで旅をする中で、キュウリがピクルスになっていく、その間に生まれた豊かな時の流れを映像に収めて展示し、一冊の本にまとめた。(絵本『キュウリの旅』は現在発売中)

 さっそく展示を見て行くことにしよう。「2、3階の展示室、屋上、4階、そして美術館外の作品の順に見て行くのがおすすめのルートです」と、ワタリウム美術館広報・森さん。「美術館外?」と首を傾げたが、ひとまず2階から見て行くことにする。

 最初に出迎えてくれたのは、水槽に入れられたいくつかの野菜。左の水槽にはトマトだけ。右側の水槽にはさつまいもやじゃがいもなど数種の野菜が入れられている。それだけである。目の前の水槽の中で、野菜はとどまることがない。生きもののように、常に揺らいでいる。そして、こうやって置いてあるだけで、「何故、同じトマトでも浮くものと沈むものがあるんだろう?」と考えてしまう。

「浮くもの/沈むもの」2008

 昨年ソウルで作られた映像作品。夜明けにアートソンジェセンターの屋上に人々を招待し、太刀魚に朝日の光を反射させて韓国の人たちとコミュニケーションを図るというプロジェクト。何故、太刀魚かというと、日本、韓国、両方の海で獲れ、それぞれの手法で料理されている素材であるから。その共通項をもとに、言葉ではない太刀魚によって対話がなされた。画面の中で太刀魚が料理されている様、そしてそれを大勢の人が囲んでいる姿は、なんともほほ笑ましい。

「アートソンジェ山の夜明け」2007 Korea

 ポスターである。美術館外の作品とはこういうことだったのだ。アーティストブック1は、とある青山の八百屋さんで、2はビッグイシューという路上で雑誌を売っている方から購入することができる。

「運が良かったら買えるアーティストブックのための案内ポスター」2008


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