要注目のル・コルビュジエ関連企画

2007年6月15日 13:06
 生誕から120年を迎えた20世紀建築の巨匠、ル・コルビュジエ。それに関連した展覧会や企画が都内で相次いで行われている。

 2006年に完成した、ル・コルビュジエ最後の作品「サン・ピエール教会」。その完成に辿り着く、プロセスを追いながら教会の魅力を紹介するという「ル・コルビュジエ:フィルミニの教会-光の軌跡-」展が7月6日まで東京・新宿の「ギャルリー・タイセイ」(新宿センタービル17F)にて行われている。入場は無料。

 サン・ピエール教会は、フィルミニ(フランス中部でリヨンから1時間半ほど)の街の再開発として、1960年に建設が計画され、ル・コルビュジエにとって、ロンシャンの礼拝堂、ラ・トゥーレットの修道院に続く、3番目の宗教建築設計であった。

 しかし、建設開始から脆弱な地盤のため、建設費がかさみ、予定されていた教会堂の高さを50mから34mに変更を迫られた。しかも、彼の没後、コンクリートの基礎部分ができただけで工事が頓挫し、約20年間も放置されていたという、陽の目を見ない、未完の作品だったのである。
【サン・ピエール教会】


 2003年になってようやく建設が再開し、2006年に完成した。東側の壁面には小さい明かり取りの穴が開けられ、西側は西日を取り入れる緑色の四角い明り取り、塔頂部には黄色と赤の大きな明かり取りが設けられた。

 このため、午前中は祭壇背面から光が無数の帯となって差込み、祝祭のような空間を作り出す。また、夕方には西日が塔中段に開けられた筒状の明り取りを通して、静かに祭壇の十字架を照らし出す。紆余曲折を経て完成した「サン・ピエール教会」は光の教会ともいえるのだ。
 本展では、時間の経過によって変わる光の効果を映像でも紹介。教会堂だけでなく、周辺の建築物との調和を考えた構成にも迫り、ル・コルビュジエ最後の作品を余すところなく伝える。


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