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エキサイトイズム [都市生活者のためのWebマガジン]
  夢十夜  

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価格:¥ 2,415 (税込)
発送可能時期:在庫あり。
単行本 ; 85 p ; サイズ : 835(hundredths-inches)
出版社 : パロル舎
Amazon.co.jp 売上ランキング: 220794
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   レビュー
漱石の夢 Date:2006-12-18
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「死んだら、埋めて下さい。大きな真珠貝で穴を掘って。そうして天から落ちて来る星の破片を墓標に置いて下さい。そうして墓の傍に待っていて下さい。また逢いに来ますから」
 夢でもいいからこんな言葉を吐いてみたいものだ。美しい文章なのに、恐ろしい話ばかり。漱石ならこんな夢を毎晩見ても不思議ではなさそうな、短編十話。時代を超えたり殺人者になったり、夢の話であることも忘れ引き込まれてしまう。こういう状態を「夢中」というのだろう。
 金井田英津子さんの、全ページに渡る悪夢のような挿絵が効果的。時に説明的すぎてうるさかったりするが、色使いも装幀もすばらしい出来の大人の絵本。

漱石の意外な作品 Date:2006-11-18
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そもそも金井田さんのファンなので画集としてこの本を買ったが、夏目漱石の意外な一面
を見た気がする。妄想とも現実ともつかない10話の胡蝶の夢のような不思議な話が続く。

夢か現実か Date:2004-10-03
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夢というのはとても幻想的ではあるけれど、ときどきすごくリアルに思えるときがある。そして目覚めたとき、夢の中で出会った人や出来事や、そのときの感覚を必死で思い出そうとして、でもなかなかその実体が掴めない。『夢十夜』もまさに、夢なのか現実なのかわからない目覚めたときのあやふやさの中で書かれたようなお話です。

第一夜と第三夜が好きです。百合の花となって百年後(本当に百年経ったかどうかは別として)、恋人と再会するロマンティックさ。背中におぶっている自分の子どもに導かれ、だんだんと謎が明かされていく恐怖。全く違った趣を持つ話ですが、輪廻転生という点では一致しています。

金井田英津子さんの版画は、各話ごとに限定された色調で、大人のための幻想的な絵本を読んでる気分にさせてくれます。雲だたなびく満月の中で、片手をつき目を閉じている漱石を見ると(『夢十夜』がどのように書かれたかどうかは知りませんが)、こんな夢を見てそれを文字にできる漱石という人は、『こころ』や『坊ちゃん』などを書いた漱石のすごさとはまた別の意味で、すごいなあと思ってしまいます。

漱石への見方が変わりました。 Date:2003-11-19
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正直言って夢十夜を読むまで私は漱石を好きではありませんでした。
なんか陰気臭いし、救いがないことが何よりすきになれなかった理由です。

私は夢十夜を学校の課題で読みました。
夢十夜というくらいなので、第1夜から第10夜まで分かれた短編小説です。

最初にこの夢十夜を評価したといわれる伊藤整曰く、漱石のあたまんなかにある夢のようなことが、写実的な文章で描かれることでより現実的になったんだとか。。。
確かに話自体は不思議なのに、文章は現実のことを書いているようだから余計に不思議な雰囲気が出ているような気がします。

文献を調べてみると、漱石が調度この頃出した手紙に、死ぬくらいの覚悟で文学に取り組みたいと思う、草枕みたいに美的世界に漬かってたんじゃダメだ、と!いう内容のものが。

第十夜で、美的世界の代表者みたいな男の子を殺しちゃう(正確には死ぬ直前)んですね、苦悩しながらも夢の世界から決別する漱石の姿が、今まで私の描いていた漱石と違って見えて、なんだか好きになりました。

この作品が漱石にとってそういう大事な転換期に出来たものだと思うとより興味深くなりません?

でもまあ、そんな難しいこと考えずに短くて面白いもんですから、楽しんでみてくださいな☆

漱石の幻想的な物語 Date:2003-02-28
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夏目漱石による短編集。十夜分の話が一夜ずつ展開していく。夢とタイトルにつくだけあって、どれも摩訶不思議な話だ。そしてなぜかしんとした静けさに似た恐怖が胸に降る話が多い。変な夢を見てがばっと起き上がるあの心持ちにもどこか似ている。

運慶が彫刻を彫っているところを眺める夢はなんだかユーモラスだ。仁王は木の中に埋まっているというのはミケランジェロの言葉を思い出させる。大理石の中に埋まっている女神やなんかを助け出すのが彼の仕事だという言葉だ。

漱石の文章は何かを描き出す時の筆致が非常に細かい所まで行き届いているのに感心するが、この作品でも登場人物の表情や服、その雰囲気などを美しくかつ正確に描写している。一つ一つの話が絵となって心に残るような作品だ。


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